「侑希（ゆうき）さん、何してるんですか？」

「うぉっ、ゆきちゃん……、いたの？」

「さっき、おじゃましますって言ってもお返事がなかったので上がっちゃいました。それでパソコンで何をしてたんですか？」

「いや、その……」

「む。もしかして私に言えないようなことしてたってことですか？　女の人とメールしてたとか？」

「いや！　けっしてそういうことじゃないから！　その、浮気系とかではないから」

「そうやってムキになって否定されると怪しいですよ。何をしてたか教えてくれるだけでいいのに。言いにくかったら画面を見せてくれるだけでもいいですよ」

「画面を見せるのは一番無理でしょ……」

「あ！　もしかして、あれですか？　私へのサプライズとかそういうことの準備をしてくれてたみたいな感じでしたか？」

「いや、違う……」

「そういうことなら、ごめんなさい。悪いことしちゃいましたね」

「だから、違うって……」

「せっかく私を喜ばせようとしてくれてたのに、私が先に気づいちゃダメですよね」

「あの、違いますよ……」

「本当にごめんなさい。見なかったことにします」

「えっちな動画です！　えっちな動画観てました！」

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