古くない? 〜ゆきちゃんと続き〜



「私、思うんですけど、傘って古くないですか?」



「え? 続き?」



「何がですか?」



「いやいや、その話題どう考えても昨日の話でするべきだったでしょ」



「?」



「昨日の話の文字数百五十字もないから、その話題を取り上げる余裕あったよね」



「さっきから何のお話ですか?」



「ああ、ごめん。こっちの話。ゆきちゃんの話の途中だったね。続けて」



「傘って古くないですかって話だったんですけど」



「古い? どういうこと?」



「ここ十年で科学ってすごく進んでるじゃないですか? 例えば、携帯電話とか。それなのに雨除けだけ古典的すぎません? 何十年も何百年も前から同じ方法ですよ。しかも結構濡れちゃうし」



「あー。確かに、言われてみれば。考えたこともなかったけど」



「そういうこともあってあまり雨は好きじゃないんですよね」



「あめちゃんなのに?」



「ゆきちゃんです! って、昨日と同じオチにしないでください」


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