メスオーガの進化先は美少女でした。
しゆ
オーガがギャルに進化した
第1話 オーガの酒宴
「フゴッペ、フゴゴウラァ。オグァバッキ!(こんなに強い奴だとは聞いていない。お前とは婚約破棄だ!)」
「エヘヘ、ニヌラア、オテテンニャ(何々、照れてんの、可愛いなぁ)」
片や、左岸に住むズワルス部族の跡取り息子オージン。
片や、右岸に住むデザセン部族の族長の娘、ペネロッテ。
ゴンドワ渓谷の両岸にはオーガの二部族が住み着いていた。長年の抗争に終止符を打ち、両族長の子供達を婚約させ部族統合を予定していたのだが……
ペネロッテは今、へべれけに酔っ払って、多数のオーガに担がれていた。さながら胴上げのように。
一刻ほど時を戻す。
谷底での宴会の際、酔いが回ってオーガ特有の余興、力比べが始まったのだが……
「ヤードヘッテパシダガルカ!(よーし、いっちょ、一肌脱ぐかぁ!)」
酔ったペネロッテはオーガ相撲をしている一組の男達に近づくと、むんずと掴んでまとめて放り投げる。
あたりがその豪快さに唖然としていると。
「ダァズダァーズ。ホンナニャンアダァ、ウッデルボーズン、ランダンタマシャロー、ガアウ、バインゴーメ!(どした、どしたー。こんなか弱いアタシに勝てる奴なんていっぱい居るだろー。今ならこの巨にゅーももめちゃうぞ!)」
本来の強さを見せるとズワルス部族が猜疑心に駆られ、部族統一の妨げになると言うことで、猫被りをしていたのだが……
酔った勢いで本性を現し、部族最強の力を発揮し始めたペネロッテの姿を見て、ズワルス部族の若頭オージンは、側近にこっそりと指示を出す。
その結果、ペネロッテに恐れを成したズワルス部族は、蜂蜜酒に麻痺毒を混入、デザセン部族の者に飲ませ始める。そして、ペネロッテにもその酒が回ったところで、冒頭の一幕となったのだ。
「オータバクッスル、エレレホウラ!(混沌の渦に放り込んでしまえ!)」
屈強なオーガ数人掛かりで酔っ払っているペネロッテを担ぎ上げ、谷底の一段下にある渦に放り投げる。
魔力溜まりに時折発生する混沌の渦は、魔素を吐き出して周囲の生物を魔物化させたり、直接魔物を生み出す仕組みで、谷底の恵みの元でもあったが、間違って呑み込まれて帰って来た者はいない。
「アガァチュー?(あれれ?なんだあ?)」
ペネロッテは酔いの覚めない身体のまま、混沌の渦に身を落とし、意識が混濁していくのであった。
星の煌めく宇宙のような空間の中で映画のスクリーンみたいなのが沢山出てる。女子が色々楽しんでる風景。プリクラとかコスメ漁りとか、スイーツ!あータピさん飲みてー。
ん? んん?
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