惑星を開拓する。~圧倒的な技術でファンタジーな文化をもつ種族が発展している惑星を好き放題にする~
Uzin
落下
有限な空間、無限の拡張。
宇宙とは矛盾している。
有限と無限の狭間で揺らめきながら宇宙はそこにある。
知的生命種の技術は進歩した。
嘗てそれぞれの母星の地表上でのみ生活を営んでいた時代があったが、どの種族もその頃と比較した場合、途方もない程の差がある程に技術は進歩した。
遠大に広がる大宇宙には、数えるのも莫迦らしくなる程の銀河が、恒星が、惑星が存在している。
現状存在する全ての知的生命種全てを纏めても、海原の一滴程度でしかない程に宇宙は広い。
時は宇宙開拓時代。
惑星開拓技術は進歩をし続けている。
その結果惑星開拓事業は個人で行える程にまでになった。
国家と見紛うばかりに成長した企業の一つ、スパーピオコープ。
銀河間国家クラスまで拡大した非常に大きなコーポレーションが管理運営を行っている事業の一つに、惑星開拓ギルドの運営がある。
個人惑星開拓者が所属しているこのギルドは、ギルド員が惑星開拓をする際に使用する様々な機材を作成する際のライセンスをもっており、そのライセンス料の徴収を行うことで利益を得ている事業であった。
惑星開拓員は現地で材料を集め惑星を開拓、そこで得た様々な資源を資材化し惑星開拓ギルドに納めることでライセンス料を支払うというシステムである。
惑星開拓員は惑星開拓ギルドに納めた資材から、ライセンス使用料を引かれた物を自身の利益として生計を立てることになるのだが、ギルド員は自身が開拓した惑星で生活する者が多く、大半の者が開拓された惑星で過ごす者が多い。
その為、惑星開拓がある程度目処が立つと、惑星開拓ギルド公認の惑星管理者として、その惑星の行政のトップとしての権利を獲得した際の、国家予算として活用するケースが殆どであった。
そんな惑星開拓ギルドに新たに所属したギルド員がいた。
彼の名前はピオニア・ファヴェルト。
自身の惑星を支配する事を夢見て、惑星開拓ギルドに所属した若き青年である。
そんな彼ピオニアは現在落下ポッドに乗り込み、地表へと降下している最中であった。
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