欲
男は自室で悪魔を喚んだ。
「私を喚んだのはお前か人間……願いを言え。叶えてやる代わりにお前が死んだ後、お前の魂をもらう」
男は悪魔の威圧感に押され、震えながら「世界を変えるだけの金が欲しい」と願った。
男は昔から金持ちになることが夢だった。
悪魔は笑いながら「容易いことよ」と指を鳴らし「魂の件、忘れることなかれ」と言い残し姿を消した。
世界はたちまちハイパーインフレを起こし金は紙屑同然と化した。
悪魔は男の願い通り金で世界を変えた。
男は自らの意図と違った結末に絶望し首を吊った。
「それでは、契約通り貴方の魂をいただこう」
悪魔の愉快な笑い声だけが男の部屋に響き渡った。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます