バレた正体

 ナオトさんが僕の方を見て言う。

 誰にも言っていない情報、転生者というワード。

 間違いない、彼らはこの世界の人間ではない。

 

「大丈夫だ、全部わかってるから隠そうとしなくていい」


 ここでどう答えるべきなのだろう?

 転生者という存在を今まで知られることはなかったので、どう対応すればよいかわからないし、何より目的がわからない。

 ここまで連れてくる目的はいくつかある。 

 

1.敵として認識して逃がさないようにするため

2.仲間に引き入れるため

3.尋問するため


 その他の目的もあるだろうが、主に上二つのどちらかだろう。

 1の場合は間違いなく死ぬだろうが……。

 

「一つ質問する、転生するとき神にあったな?」


 僕は質問に首を縦に振る。

 ここは正直に答える。


「じゃあ、その神名前はわかるか?」

「……ウルクスと名乗ってました」


 そう言うと、彼はどこか上の空といった感じでぼーっとしている。


「嘘は……言ってないか……」

 

 そう呟くと、また黙る。


「……よし、確認が取れた」

「確認?」

「あぁ、こっちの話だ……」


 何か意味深な発言をしていたが、今は置いておく。


「一ついいですか?」

「あぁ、なんだ?」


 もし、もしもだが……彼らが転生者で、僕のように転生者を見つけることが出来るなら……。

 


 

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