第14話
さてと、 探索はゴーレム達に任せて俺の方は少しでも快適に時間を過ごせる準備でもするか。
「おおい壺ゴーレム~」
俺は壺ゴーレムを呼び寄せる、その壺の中にはもう水なんて入っていない。
いつでもサゴンゴーレムで水を用意させることができるので、もう水を確保させる必要がなくなったのからだ。
合流した時点で俺のバックパックに入っていた余計な荷物の大半がこの壺ゴーレムの中に放り込まれている。
そうっ壺ゴーレムは我がゴーレムパーティーの
まずはロックコンドルと視界を共有し、周囲を探索する、モンスターにそれと冒険者もいないような 身を隠せるそうな岩陰に移動した。
そこで壺ゴーレムの中から1枚の大きめの布を取り出す、それをリザードマンゴーレム3体に端っこをそれぞれ持たせて広げさせる。
立ったままの状態でそれをすると立派な日避け場所の完成だ、他のリザードマンゴーレムやサゴンゴーレムには周りの見張り役を、あと念のためにコンドルゴーレムもさらに2体ほど生み出して空に放ち 、周囲の警戒をさせる。
周囲の警戒もだが荒野の探索の方に2体はあてるかな。
「タライゴーレム来てくれ」
タライゴーレムを呼びさらにバックパックの中のミニチュアサイズのサゴンゴーレムにタライゴーレムの中に水を出させる。
広げられた布の下の影に移動した俺はタライゴーレムを目の前に移動させ靴を脱ぎ足を突っ込んだ。 うん実に気持ちがいいな、荒野は気温が高いので足を濡らすだけでも随分と涼しいもんだ。
本当は水浴びをしたいが、万が一モンスターに襲われたらたまらないのでそこまではしない。
さてっそれじゃあリザードマンゴーレム達と視界を共有してこの広い荒野の探索と黒紋蜥蜴探しをするとしますか。
もっとも探索するのはゴーレムだけで俺はそれを視界を共有してボ~~っと眺めるだけなんだけどな。
全てはゴーレムの働き次第である、チビエルフの俺が地道に足で探すなんていうのは土台無理な話なので適材適所ってところだな。
荒野に放たれたリザードマンゴーレムたちは全てミニチュアサイズ、その視界は当然ながらチビ エルフの俺よりもさらに低いものとなる。
はっきり言って別の世界を歩いているかのような気分になった、視界の共有も全てのゴーレムたちとするというのはさすがに無理があるのでそれぞれ何体かずつだな。
リザードマンゴーレムたちは自動で動く、それぞれ4体から5体のグループとなって探索しているようだ、荒野の広い赤茶けた大地を小さなリザードマン たち突き進む。
しばらく視界を共有しているとリザードマンゴーレムたちが荒野に住むモンスターたちを見つけた、無論こちらは戦っても勝てないので姿を隠しながらちょこちょこと観察するだけだ。
この荒野にいるモンスターたちの多くはあのリザードマンたちを以外にも大型の蛇のようなモンスター やでかいクモのモンスターとかもいるらしい。
当然みんな肉食、やっぱりここは異世界でモンスターたちは本気で人間をエサにしてやろうってヤツばっかりだな。
リザードマンたちが見掛けたモンスターはかなり大きな蛇のモンスターだった、確かこいつの名前は ディグダグスネークだったな。
こいつは蛇のくせに魔法を使い地面や岩に穴を開けて移動するモンスターらしい、恐らく土の魔法なんだろう、ロックコンドルとはまた違った魔法の使い方だ。
ディグダグスネークは音もなく移動する、時折周りを気にする仕草を見せながら移動を繰り返す。
恐らく獲物を探しているんだろう、俺みたいなチビエルフはひと呑みにされそうなくらい大きいので俺の近くには現れないで欲しいモンスターですな。
ディグダグスネークは地面に穴を開けて地中に潜っていった、本当に一瞬で穴が出来たな。
魔法ってのは本当に汎用性が高い、なんで俺はエルフなのにゴーレムを量産する事しか出来ないんだろうか……。
まあゴーレム達がいればなんとかなってるので別に良いか。
「………おっトカゲ発見!」
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