駅に顔
しかくい街には
人々の震えへの恐ろしさがある
改札から出た僕は
歩き方を気にしている
揺れすぎる歩き方の男が
朝のひかりを浴びていた
この国の意識の底には
名前があります
書初めのような墨汁で
今年の春はみどり色をしていて
夏から随分苦しみました
ところで「許された苦しみ」というような概念に
一種とてつもない残酷を感じるのは
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