医師と患者

深山涼水

第1話生命力は強い

この度妻が入院して、医師の事、病院の事、患者やその親族の事を考えて見た。

4日前の夕方6時半、病院から何時呼吸が止まっても不思議じゃないので、子供たちに会いに来てと、長男に電話が来たと言う。

私は昨日届ける物があって行く予定をして居たが、集まるのだから私も行った。


確かに話は出来ないし、たまにむせる様だ。

でも目はしっかり息子を見て居る。

言いたい事でも有る様に。


以前電話で話せた頃、車で迎えに来いと言った。

それでどうすると聞いたら、この病院から夜逃げだ!

これは笑い話であるが、そのくらい担当医とのコミュニケーションが取れて居ない!


此れまで数回の医師と妻と私の会合をもった。

レントゲン写真や抗がん剤の説明。

説明しながらメモに書き、それに私がサインするパターン。

それも十回以上にはなるだろう。


私にとってはそんな事はどうでも良くて、妻を安心させて貰いたい。

病院の方針か担当医の癖かわからないが。

嘘でも良いので患者を安心させるのも医師の役目であろう。

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