第21話 どこまでも

差し出した手を しっかり握って


どこまでも 歩いていきたい


あの夜 無言で帰ってきた私たちを


見守った椿の木は もうないの


角を曲がって 私の部屋へ


それじゃこれで と あなたは言った


何かが始まるはずだったのに


それは私だけの思い込み


どこまでも どこまでも 進んでいきたかったのに


何も始まらなかった あの夜

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