第23話死者の主2
「物音がするな」
「そうね!もしかして合流できるかも!」
3人が道なりに進んでいると、いくつかの武器の衝突音が聞こえた。
何とか合流出来たんだろうか。
「急ごう」
コバヤシが先導してゆっくりと曲がり角から覗き込む。
「ギギ・・・!」
どうやら俺たちは運がいい。丁度敵の群れが向いている反対側から合流出来たみたいだ。
「リーシャ!」
「まっかせて!」
マスケット銃に弾丸を詰め、
「くらいなさい!」
発砲音がこだまする・・・!重い銃撃音だ。
「ギッ!!」
バーン!
リッチーは頭を打ちぬかれて崩れていく。
「さすがだな」
「まだだ!」
サーウェスはこちらを見ると、まだだ。と警告する。
床の魔法陣と台座のロッドが光ったと思うと、周りの取り巻きのスケルトンも全員復活する。
「・・・!?」
「これは恐らく自身の体を死霊化・・・サモン状態にして生きてきたのでしょう。年月が経つにつれ人間性を失い最終的にリッチーになったのかと・・・」
サーニャは台座のロッドを指さすと、皆に言った。
「あれを破壊出来ますか?」
_____あれは・・・ロッドか。あれが何らかのトリガーになっているのか・・?
「撃ってみるわ!」
リーシャはマスケット銃を構えるとロッドに狙いを定める。
・・・しかし、
「ギギ・・・ナイトメア・エッジ・・・!」
カァン!
「!?」
「弾かれた!」
正確に放たれた銃撃はリッチーの呪文で弾かれた。リッチーになってなおこの呪文の精度とは、感嘆にあたいする。
「皆!作戦がある!」
「リョーカイ!それでどうするのよ?」
サーウェスは皆に注目させると、スラ子とリーシャを援護するように指示する。
そして、
「スラ子、リーシャとか言ったか」
二人の顔を見ると言った。
「君たちにかかっている。我々では効果的にダメージを与えられない。我々が時間を稼ぐ、雑魚はスラ子が、そしてリーシャが玉座のロッドを破壊するんだ」
「いくぞ!!」
「うおおおおおお!」
サーウェスが説明し終わるころには他の冒険者も走っていた。
コバヤシも少し遅れて走る。冒険者グッズにしまってあるマジックエリキシルを急いで飲み切った。
「いくよ・・・!術式を展開!」
「・・・外さないんだから!」
躯の群れがカタカタと前進する。
_____やるしかない。死にたくなければ。
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