猫と切り身と下剋上 プロローグ

 ちまたで話題のおはぎたい焼き。


 大きなおはぎに、たい焼きを頭からぶっ刺すという……何ともヤケクソなお菓子です。


 この地を司る神様もこのおはぎたい焼きに惚れた一人です。


「ん~! おいしい! おはぎとたい焼きを同時に食べられるこの欲張りさ。たまらないわー」


 今は訳あって本来の力を失っています。


 そのせいで四才くらいの可愛い女の子に見えますが、ここだけの話本当は千――


「ちょっと! レディの歳をばらさないでよ! わたしは見た目は4才、中身は永遠の十七歳! それでいいでしょう!!」


 本当は千――


「あーあー!!」


 千――


「おいしー! おいしー! このおはぎたい焼き超おいしー!!」

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