風呂上がりの牛乳は旨い


「牛乳飲む」


「おう奢ってやるよ」


しかしルーの奴全然上がってこねぇな。かなり楽しんでる感じなのかね。やっぱこういう凄い風呂屋ってのは楽しいからな。と言う訳でね。今シーはフルーツ牛乳をぐびぐびしています。


「旨い」


「そうだな」


俺は普通の牛乳が好きだが。っと、どうやら帰って来たらしいな。かなり湯上がって来たみたいであるが。


「アー……熱かったデスね!」


「そうかい。ほら牛乳飲むか?」


「ハイ!」


こいつはコーヒー牛乳が好きなようだ。ここのコーヒー牛乳めっちゃ甘いな、コーヒー牛乳なのに。普通の奴より甘そう。さてと、次にやる事と言えば……まず飯食いに行くか!


「鰻!」


「いやそれは……まぁいいや今日は俺のおごりだ食いに行くぞ!」


「わーい!」


「わーい」


楽しそうだなぁ二人は。いやまぁ二人が楽しいってんなら別にいいけどね?俺がとやかく言うべきではない。さて、鰻と言う物はとにかく高い。いや本当に高いんだ。下手すりゃ平気で万札が飛んでいく。


「ここにしまショウ!」


「へー……普通じゃなさそうな店だが」


「鰻」


さーてお邪魔しますっと。何というか客足がバラバラといるなぁ。しかし幾らくらい値段がするんだろうか……まぁ席についてっと。


「鰻特上で!」


「私も」


「俺は上で」


本当に遠慮と言う物が無いな。さてこれで二万八千円のお支払いとなります。まぁしょうがないね、必要経費です。実際俺も鰻は食いたかったしな!こういう明らかに高そうな店で食う鰻は旨いんだ。


「それで色々聞きたいことがあるんデスが……」


「なんだ?」


「簡単に言えばデスね、大会で何を使うかって言う事デスが……」


「流石に言わないが?」


「ま、デスよね。行ってみただけです」


「そうかい。ただしいて言うなら……もうヤブサメは使わない。と言うより使えない」


「完全に別キャラになったからデスか?」


「うんにゃそれ以上に面倒なことになった」


と言うのも……操作感が変わったってだけじゃなく、それ以上に面倒な事になってんだよなぁ。具体的に言えばあの移動とワープの矢が死んだ。だが初心者向けにはなった。前の戦い方が完全に潰されたのはアレだが、俺以外全然使わなかったという事を考えればまともな調整と言えるだろう。……俺は使わない。


「と言う訳で、ヤブサメはもう駄目です」


「確か……『矢の種類が減って一種類になった』んでしたっケ?」


「そうだ。俺の流鏑馬は死んだ。もうあの頭を使う戦い方は出来なくなった」


「実際わざわざ二本使わなけりゃならなかった物が一つになったって事はだいぶ使いやすいんだよね、もうフェイント出来なくなったけど」


「だよなぁ」


悲しいがしょうがない事なのだろう。実際俺専用のキャラってレベルだったし。

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