第11話 紅影

私の好きな色は赤。

貴方にもらった色だから。

照れた微笑み浮かべつつ、しゃらりと首元飾ってくれた。


「君によく似合う。おめでとう」


小さな硝子ガラスが光をほんのりやわらげて。

肌に映った紅影べにかげと残る貴方の指先が、私の瞳を湿らせる。


すると貴方は私を引き寄せて、ちゅっとてのひらへ口づけた。

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