　酒樽（さかだる）勇者から慰謝料をふんだくった【超絶】美少女魔法剣士です。

　自分で美少女って言ってますね。でも、美少女だから仕方がありません。

　とりあえず農園警備の一日目が終わったわ。家に帰って休むわよ！

　あたしみたいな美少女なら、家の前でパパラッチが待機してるかも？

「あら、お帰り。お客さんが来てるわよ」

　いつまでクソ女神は家に……。お客さんですと？　げっ！　ハクビ人！

　あたしはハクビ人を駆除するために剣を構えて対峙（たいじ）しました。

――――――ペコペコ、チューチュー、ペコペコ、サッ！

「農園を荒らした詫（わ）びですと？　クソ女神も言葉が分かるのね！」

――――――ガサガサ、パカッ、ピカーン、バッ！　ガシッ！　スリスリ

　そうなんです。箱から動く玉ねぎが飛び出して、顔に張り付いたのです。

　あたしは引き剥がそうとしたけど、ガッシリと掴（つか）まれて擦（す）りつかれたわ！

「また目が、目がしみるぅ！　もう玉ねぎは堪忍してぇ！」

　あたしの不幸は、これだけでは終わりませんでした。

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