A子 1
A子とは出会い系掲示板で知り合った。
互いに教えあっていた情報は年齢と性別だけだ。
数回メールのやりとりをしたあと、仕事終わりに会う約束を取り付けた。
22歳で≪引きこもり≫だというA子。
お世辞にも美人とは言えないが、タヌキやビーバーのような愛嬌があった。
趣味はゲームとマンガ、そして絵を描くこと。
学生時代にイジメに遭い不登校になり、そのまま引きこもりになったという。
特に共通する話題もなかったのだが、どんな話を聞かせてもA子はキャッキャと笑って『ウケる!すごい!』などと言って終始興奮気味だった。
打ち解けてくるとA子からも積極的に話をしてくれた。
途中にコンビニへ飲み物を買いに出ただけで、あとはずっと車内で話をしていた。
そしてあっという間に帰る予定の時間になってしまった。
『家族以外の人とこんなに話したのは久しぶりな気がする。ひょっとすると初めてかもしれない。』
『ウチが外に出て人と会ってるのを親が知ったら何て言われるかな。めんどくさいなぁ。』
『このままお泊りできない?』
まさかの提案に驚いたが、とくに断る理由もなかったので私はOKしてA子とホテルへと向かった。
イジメられ引きこもりをしていたA子に男性経験などあるはずもなく、初体験を初対面の男と即日済ますことになる。
『実はウチ、17歳なんだよね』
事後、A子のカミングアウトに私は動揺する。
『でも付き合うんだから年齢とか問題ないよね』
そうか、付き合っているならば法的には問題ないのか。。。?
こうして私とA子の交際はスタートした。
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