第1話 【衣替え】
せかへい 外伝7
著者:pirafu doria
作画:pirafu doria
第1話
【衣替え】
サージュ村も夏が終わり、秋になる。そして季節は寒い季節になってきた。
村人達は寒さに備えるために、準備をしていた。
「おーい、パト」
パトのことを呼ぶのは、父親であるガオだ。
ガオは家にあるリビングで部屋の掃除をしていた。
パトは自分の部屋で書類仕事をやっていたが、呼ばれたため部屋の扉を開けて顔を出す。
全身を出すわけではなく、扉を少しだけ開けて顔だけを出している状況だ。
「どうしたの? 父ちゃん」
パトがそう聞くと、ガオは掃除をしながら言う。
「そろそろ寒くなってきただろ。お前服は大丈夫か?」
「ああ……」
パトの服は夏用の半袖短パンであった。それを見たガオが心配したのだ。
「そろそろ冬服出すよ!」
パトはそう言うと、自分の部屋に戻る。
パトの部屋にはアルシミーに関する本が大量に入れられた本棚と、書類の散らかっている机。そしてベットがある。
普段着ている服はベッドの上にある壁にハンガーでかけており、そこには二枚の私服と、一枚の正装がかけられている。
パトはベッドの下に手を伸ばすと、下から木製の箱を取り出す。横縦はベッドの半分程度の大きさの箱で、高さはベッドの下にギリギリ入る程度である。
「確かこの中に……」
パトがその箱を開けると、中には長袖の服やズボン。または貰い物の服やその他、衣裳類が入っていた。
パトはその中から必要な服を取り出すと、ベッドの上にある服と取り替える。
「よし、これで良いかな」
パトは木製の箱をベッドの下にしまう。
そして扉を開けて、父に報告した。
「一応、服を取り替えたよ」
そう言ったパトのことをガオは見て一瞬考える。
そしてゆっくり口を開けた。
「おい、パト」
「ん、なに?」
「お前が着てる服はどうするんだ?」
「…………あ」
パトはまだ自分の服を変えていなかった。
その後、パトは今日はそのままで仕事をして、洗い終わった後、もう一度箱を取り出して服をしまったのであった。
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ご覧くださり、ありがとうございます!!
今回は1話で終わる短編のお話でした。
今回は意外とうっかりしていたパトの日常回でした。こういうこともあるかもですね!
サージュ村は品物を全て生産できる力はなく。服などは王国から買ってきたものが中心になっています。
しかし、王国までは距離があるため、誰かが買い出しに行った時に一緒に買ってくるという形ですね。
実際に現実も寒くなってきましたね。皆さん、健康にはお気をつけください!!
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