あの匂い
肌に触れた瞬間にだけ香るあなたの匂いを
私は知っている
その一瞬の香りを
私は今も覚えている
あなたの髪をかきあげた時だけ
あなたと密着して首の辺りに私の顔がある時にだけ
あなたと手を繋いだ後にふっと香る
そんな匂いを今も覚えている
そんなはずはないのに
今日街ですれ違った人から香ったあの匂いで
全てが蘇る
そんなはずはないのに
振り返ることは反射的だった
だけれども
君じゃなかった
匂いと記憶は
どうもこうして繋がりをもっているのだろう
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます