第36話 大規模奴隷購入

俺は翌朝、姿を”偽装”スキルで偽ってサラたちを買った奴隷商館に向かった。




「いらっしゃいませ。1週間ぶりくらいですね。」




「ああ。また世話になる。」




早速奴隷を”鑑定”して回った。




戦争奴隷の中にけがをしていて”水、光属性魔法B”を持つ人間の女性が1人、”槍B”を持つ兎獣人の女性が1人、”会計A”を持つ猫獣人族の女性が2人いた。


これから起業をするにあたって会計能力がある人を得られるのは大きい。




俺は4人を金貨20枚で買った。




「オレはダグラスだ。敬語は使わなくていいぞ!よろしく!!」




「私はサーニャなの。よろしくなの!」




「うちはダリアぺこ!よろしくぺこ!」




「アタシはキャロにゃ!シャロと双子にゃ!よろしくにゃ!!」




「ワタシはシャロにゃ!キャロと双子にゃ!よろしくにゃ!!」




「語尾”にゃ”属性来たーー!!そして双子属性も!!」




俺は心の中で盛り上がりまくっていた。


”偽装”を解き、4人を”瞬間移動”で屋敷に連れ”パーフェクトヒール”、パーフェクトキュア”、”クリーン”、”リフレッシュ”をかけた。




「にゃ…!?私たちの怪我が…」




「治って良かった。」




皆サラたちと全く同じ反応をした。


そこでちょうどサラがやってきた。




「初めまして!私はサラだよ!」




「サラ、俺はまた買いに行ってくる。全員集まった後で説明するからそれまで世話を頼む。


あとここにクレアを待機させておいてくれ。」




「分かった!!」




皆はお風呂に向かい、俺は奴隷商会に向かった。




「いらっしゃいませ。ごゆっくりどうぞ。」




奴隷商館は清潔で、売られている奴隷も健康な人が多かった。




「オーナー、ひどい病気や怪我がある奴隷はいるか?」




「はい。案内します。」




そこには5人の奴隷がいた。




彼らは元冒険者の1パーティーで、借金を返そうと自分たちのランクに合わない相手と戦い大怪我をし、結局借金奴隷として売られたそうだ。


皆腕がなかったり、四肢のどこかが動かないそうだ。



構成は”片手剣B"、”統率力B"の人間の男性、


”重戦士C”、”力A”の熊獣人の男性、


”盗賊B”、”短剣C”の虎獣人の女性、


”魔法師A”、”火、風属性魔法B”の人間の女性、


”魔法師B”、”光属性魔法C”の人間の女性の5人1パーティーだ。




「オーナー、この5人を買います。」




「金貨20枚になります。」




俺は支払いと契約を済ませた。


皆目が死んでおり、左腕がない片手剣士は特にひどい。




5人を”瞬間移動”で屋敷に連れ”パーフェクトヒール”、パーフェクトキュア”、”クリーン”、”リフレッシュ”をかけた。




すると、皆目に光を戻した。




「お、俺の腕が治った…」




「私の足も…」




「治って良かった。俺はダグラスだ。敬語はいらない。よろしくな!」




「ありがとう!!俺はリーダーのマークだ!この大男はガラム、ちっこい虎がリリー、杖持った美人がアナベル、杖持ったちんちくりんがカーラだ!よろしくなダグラス!!」




「ちっこくない!!」




「誰がちんちくりんだ!!」




俺は思わず笑ってしまった。


まあ元の調子に戻ったようでよかった。




「説明はまた後でする。今は休んでいてくれ。クレア!!」




「どうしたマスター?」




「俺が買い終えて帰ってくるまでこいつらの面倒を頼む。あと、ここにソフィアを待機させておいてくれ。」




「おう!!」




サラたちは早速リビングで談笑していた。


この調子なら皆馴染めそうだな。




クレアたちもわいわいしながら風呂へ向かった。


もちろん風呂は男性と女性で分かれているから大丈夫だ。




俺は次に、王都の隅にある奴隷商店にやってきた。




「いらっしゃい旦那!ごゆっくり!!」




ここは治安が悪く、感染症を患った奴隷が多かった。




マークたちと同じ末路をたどったパーティーが3つ計15人いた。




人間の男性だけのパーティーと人間と獣人の女性だけのパーティー、獣人だけのパーティーの3つで、どれも安定したパーティーだから組み換えをしなくてよさそうだ。




「オーナー、こいつら15人を買う。いくらだ?」




「旦那、こいつら全員感染症と怪我のせいでこの先短いが…いいのか?」




「ああ。構わない。」




「へい!じゃあ在庫処分で助かるんで割引して金貨50枚で!」




俺は支払いと契約を終え、15人を屋敷に連れ帰った。


皆マークたちと同じように目が死んでいたが、”パーフェクトヒール”、パーフェクトキュア”、”クリーン”、”リフレッシュ”をかけると光が戻った。




「俺はダグラスだ。よろしくな。敬語はいらない。リーダーを教えてくれ。」




「俺はラッセルだ!ありがとうダグラス!」




「ありがとうございますダグラス様。俺はデレクです。よろしくお願いします。」




「ありがとうダグラス殿!!私はユエだ。よろしく頼む!!」




「ソフィア、多くなってしまったが俺が帰ってくるまでこいつらの世話を頼む。」




「かしこまりました。」




ソフィアはしっかり者なので大丈夫だろう。


サラたちとクレアたちは合流し、屋敷の案内をしていた。




喧嘩とかになっていなくてよかった。




最後に、俺はまた3か所を回って”家事”、”料理”スキルがB以上の怪我や病気をしている5人を金貨20枚で買った。


例の通りに屋敷に連れ帰り、魔法を行使し、風呂に向かわせた。




結果29人購入し、金貨110枚を使った。


俺も何度もの外出で疲れたので風呂に向かった。

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