第90話 迷路の先にある店

入り組んだ道で歩きまわるほどに自分が何処ににるのかわからなくなる。何故かスマホの受信状態も悪く現在地を把握出来ない。


右だ。

左だ。


友だちと意見が別れた。それぞれ行きたい道を行くことにする。

わたしは目的の店にたどりついたが友だちは一向にあらわれない。スマホもつながらない。仕方がない。わたしは一人で帰る。


夜、友だちから連絡が入った。

わたしの方向音痴をからかう内容。友だちは店にたどり着き、わたしはとうとう来なかった、という。


わたしのいた店、友だちのいた店。

話を突き合わせてみると同じ店なのは間違いないのだが……。



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