第097話 のらりくらり

のらりくらりと人生を棒に振ったがどうした。

伏魔殿の魔物共に徳を説いても詮無き事と気づいた故よ。


かくなる上は、地獄絵図を現世に描くも一興とばかりに、

富子の彩が其処彼処そこかしこを塗りたくる端で、

侘び寂びに籠り、見物したがどうした。

爛れた膿の悉くを炎で浄化できたではないか。


阿呆だからどうした。




★☆★


室町幕府第8代征夷大将軍・足利義政

日野富子の旦那と書いた方が解りよい。


乳母:今参局(御今)=「おい魔」

育ての親:烏丸資任 =「からす魔」

将軍側近:有馬元家 =「あり魔」

の「三魔」に対して我を通す事に疲れ切っていたところに、最終兵器・日野富子が!


なんとなく、

(もう、どうにでもなれ~。この世がどうなろうと、知るかー)

って感じに、自棄になってたんじゃないか、と。



☆★☆


次のお題は〖鳴り物入り〗

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