第015話 義理チョコ ① 《2-015》-1⃣

同棲してもうすぐ1年。

可愛くラッピングした手作りのチョコカップケーキは受け取り拒否。

落ち込んだ顔をすると、

「解った。これは、あれだな。義理チョコだな。義理チョコでいいな」

と念押ししつつ食べてくれた。


(今年中に絶対押し倒されてやるんだから)

と、誓いを新たにした彼の心は乙女であった。




★☆★


何の理由かは知らんけど、同居し始めたのは4月だろう。

家賃節約に男二人のルームシェアは、いかがわしさも無いし、別におかしくはないだろう。(サンドウィッチマンもしてたらしいしな)

だが、ただの同居だってね。

本人が同棲だと思えば同棲なのだ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る