「分かってるけどさー、家でする作業は退屈!」

 俺は、準備運動を早めに切り上げた。むくれる彼女の服の裾を、引っ張る。

「トイレ行きたくなっちまった。駅、戻ろうぜ」

 降りてきた駅を指差し、言う。

「えー! 電車降りた時に言ってよ! 出て来る前に!」

「ごめんって。さっきまでは、別段、行きたいわけじゃなかったんだ。」

 謝罪の言葉を口に、彼女を駅へと引っ張る。


 あれが、

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る