俺と彼女の終わらない昼下がり
結城亮也
もしも、過去に戻れたら……。
誰もが、一度は思うことだ。いや、「誰もが」は、流石に言い過ぎかもしれないけれど。思ったことがある人は多いんじゃないかって。一度や二度じゃなくって、何回も思ったことがある人だって、いるだろう。
俺は今、とても、過去に戻れたらって思っている。まあ、過去に戻れたらっていうか……。
「やり直してえ……」
そう、やり直せたらって思っている。
もしも、やり直せたら……。
「なんで、俺がこんな目に……」
事の起こりは、一時間前。
「どうして、俺たちがこんな目に遭わなくちゃならないんだよ……」
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