『レオと魔法』 著:成原良樹 大人気ファンタジーWeb小説

成原良樹

第1話プロローグ

「魔法は世のために使いなさい」


当時5歳だった俺は


母の遺言を今でも鮮明に覚えている。


あれから7年・・・


義務教育をもうすぐ終えるころ、


というのもこの時代小学校までが義務教育


になっており、中学校への進学か


就職か起業か・・・その辺は


自由選択となっていた。


SNSが普及した現代、


大半は大人びた子供で


義務教育廃止の世論が多かったからだろうか


中学校というものは廃止になった。


小学6年生の俺は


進路希望の提出書類を記入している。




俺の名前はレオ。


ライオンのように強い子に


なってほしいという


母の願いが込められているそうだ。


母の願いとは裏腹に、


俺は弱い。


というより無気力だ。


学校では親無しと馬鹿にされて、


いじめられ、


友達と呼べるクラスメイトもいない。


父親は病気の母を残してどこかに去った。


ここまで面倒を見てくれたおばあちゃんも


亡くなった。


20歳くらいまで生きていける遺産を相続したが


このままでは人生を楽しめそうにない。


12歳にして俺は人生をあきらめていた。


正直、いつ死んでもいい。


そんな投げやりな考えを持った人間の


進路先は・・・


魔法専門学校である。

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