鳥の飛沫


                 火山竜一(ひやま りゅういち)


白鳥が胸に突き刺さり

嘴が肋骨に挟まって

一滴、鮮血が落ちて牡丹になった


鴉が頸に突き刺さり

嘴が動脈に潜り込み

血飛沫舞い落ち桜の花弁になった


僕は二羽の鳥を、グイッと抜き

ムシャリムシャリと食べは始める


嗚呼

空腹の色は紅

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