第8話 お題「苦手」 『森本の、耳たぶ』
『森本の、耳たぶ』
あたしは同期の森本が苦手。仕事ができてチャラく、どうもあわない。
今朝、あたしは早朝出勤の森本を見た。ピアス穴のふさがった無防備な耳が、寒さで赤くなっていた。
「――あっ」
彼はあわてて耳たぶをつかむ。その指も、赤かった。
あたしも赤くなる。
泣きたい。
持っていかれる、全部。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます