第165話

「てめぇ!貴重な最後の薬を!」


フールはダレンの行動に頭に来て襲いかかった!


ダレンは馬鹿みたいに突っ込んで来たフールをサッと避けて足を引っ掛ける。


すると派手に転んでフールは壁に頭をぶつけて倒れ込んだ!


「うっ…」


衝撃に頭を押さえて倒れ込むフールにダレンは馬乗りになると


「な、何を…」


両腕を押さえてフールに笑いかけると顔を近づけた。


「えっ」


「えっ!!」


フールが唖然としてる間にダレンはフールにキスをした!


驚き唖然とするフールに濃厚なキスをすると…


「うっ…ゴクッ…」


フールが何かを飲み込むのを確認して口を離した。


「ぷっは!」


口を拭ってニコッと笑うと


「ふふ…あんたも一緒に女になりましょ」


ダレンはニタリと怪しく微笑んだ。


「ダ、ダレンさん…?」


「エイト安心しなさい、カズキならきっとあなたを元に戻してくれるわ」


「で、でも…じいちゃんが帰るには…」


「穢れのない少女でしょ?ならこいつと私が代わりになるわ」


ダレンさんはそういうとうずくまっていたフールを掴んだ。


すると…


「うっ!!」


二人が同時に苦しみ出す!


「グッあぁぁぁ!あ、熱い!体が焼けるうゥ!!」


「こ、これは…キッついわね…」


二人は地面をのたうち回っていると体から湯気が立った…そして苦しんだと思ったら死んだように動かなくなる。


「ダレンさん!」


エイトが叫ぶとダレンの手がピクっと動いた。


「ダレンさん!大丈夫!?」


「うっ…ええ…」


ダレンは気だるそうに起き上がると、自分の体を触って確認する。


そこには男の象徴がなくなっていた。


「あら、いざ無くなると…名残惜しいわね…まぁいっか」


ダレンはエイト達をみてニコッと笑うと、フールの髪を掴んで立たせる。


「うっ…」


フールも前の面影を少し残して女の姿になっていた。


「ふざけんな…こんな事してタダですむと思うなよ!」


フールは力の入らない腕でダレンを掴むと…


「ふふ、女が凄んでも怖くないわよ」


パンっ!


ダレンはフールの頬を思いっきり叩くとフールが壁まで吹き飛んだ!


「ダレン、あんまり変わらないね」


クイーンはダレンの姿をまじまじと見つめるがエイトもそれは感じた。


元から女性のようだったダレンは胸が少し大きくなったぐらいで見た目は変わらなかった。


「あらそう?でもこう見えてもまだ誰にも体を許したことのない乙女よ。しかも魔力があるって言うオマケ付き、これなら十分あなた達の代わりになるでしょ、こいつも入れば確実」


ダレンは倒れるフールの体をまさぐると


「鍵は何処?」


エイト達を出す鍵を探す。


「そんなもんねぇ!?くそ!戻す薬はまだ完成してないのに…俺のち〇こが!まだ使ってないのに!」


フールが嘆くとダレンが笑う。


「あら、男でも新品だったの?それなら本当に無垢な女の誕生ね!」


愉快そうに笑ってフールを見下ろした。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る