桜を数える


初めて手を繋いだ日のことを覚えていますか


桜が終わりかけた頃

陽射しのやわらかな午後に

二人で川沿いを歩きましたね


そっと繋いだ手のぬくもりに

ずっと一緒にいれるのだと思っていました


二人の間に

穏やかな時間が

ずっと流れていくのだと思っていました


それは

あたしだけが

思っていたのですか




桜が散っていくように

季節がめぐっていくように


二人が変わっていくのは

止められなかったのでしょうか


二人の時間が離れていくのは

仕方がなかったのでしょうか



また桜の季節が来て

あれから何度目の春かと指折り数えます





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