第12話 VSリュウト

俺達はギルドの闘技場に移動した。


「始めようか。ルールはどちらかが戦闘不能になるまで、でいいかな?」


「それでいい。」


観客席にはとんでもない量の野次馬がいた。

そしてその観客全員がリュウトを応援していた。


「凄い人気だな。」


「まぁね。始めよう。」


「それでは!決闘!開始ーー!」


「『能力ロック』!!」


「何をした?」


「自分のスキルにロックをかけただけだ。」


「ほう?行くよ!剣技『馬天撃』!」


リュウトは地面を剣で2発切った。すると地面を斬撃が這いながらテツトに迫る。


「っ、はっ!」


そして、目の前に斬撃が来たタイミングで拳を突き出した。

すると、斬撃は爆散した。


「まさかこの攻撃を破るとはね。」


(拳から血が出ている…)


テツトはここでダメージを負った。


それからは圧倒的だった。リュウトの攻撃を捌き切れずにどんどんダメージを負うテツトに対し、無傷のリュウト。


そして運命の時が訪れる。

3分が経ったのだ。

リュウトの剣がテツトに届く寸前、


バチィィィ!


雷電がリュウトを襲う。


「くっ!?」


リュウトは吹き飛ぶ。


「もう3分経ったのか…不本意だが俺の勝……!?」


テツトはリュウトの方を見た。そして絶句した。

なんと、どんなドラゴンをも一撃で葬った攻撃を受けて、リュウトは立っていたのだ。


「かはっ…何だ今のは?」


だが満身創痍だ。

テツトは能力ロックを使い、攻撃を仕掛ける。

だが見極められ躱される。

リュウトも剣を振るう。だが先程よりも遅い。テツトは避ける。


「……これはまずいね…」


「ちっ、何でその傷で動ける!?」


リュウトが負っている傷はテツトのよりも酷い。だがリュウトは的確に、テツトの攻撃を躱していた。


「このままじゃ…本気を出そうか。」


「!?」


リュウトの雰囲気が変わった。


「剣気術…『刹羅完全』」


リュウトが光ったと思うとその先には、




………透明のオーラを纏ったリュウトが立っていた。

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