移動する

移動するのはとても楽しい。私は地上を走るものが好きなので飛行機はそこそこでとどめているつもりだ。とりわけ車の話になってしまったけれど、コロナ禍で不特定多数の人間が行き来することに躊躇する人も多いだろう。特に密になりがちな飛行機は基本的にプレミアムエコノミーを使うなどして対策している。そこで矢面に出てくるのが新幹線という乗り物ではないかと再考する。新幹線はここ一年で色々な出来事があった西九州新幹線の話然り、N700Sの登場然りである。しかも東海道新幹線は更に高速化を狙っているらしいことが分かった。0系というのを皆は知っているだろうか。丸目のあれである。あの時は時速200キロを越えると蛇行動が出るのがネックでサスペンションを新たに開発する必要があった。それが今日に見られる空気バネ式ボルスタレス台車だ。0系は厳密にはボルスタがあるのであまり細かくは突っ込まないでほしい。新幹線に乗ると誰しも思うのがそのサスペンションの硬さだと思う。バネレートがかなり高く剛性感のある走りをするのである。バネレートを硬くすればするほど蛇行動を抑える事ができるしダンパとして空気バネを使うことである程度の振動の収束が見込める。最近ふと思ったのだけれど相対速度という点で見ると実は500キロを超えているのである。(当たり前だが)

すれ違う時に起こる乱気流で外側に押されるのがわかると思う。あれは海外の高速鉄道にもあるのだろうか。そういえば整備新幹線という法律が存在していることも最近知った。東海道山陽ならびに東北新幹線の一部を除き基本的には整備新幹線といって国の方針にのっとって整備する仕組みである。建設はJRが管轄するのではなく国土交通省が管轄するらしい。その法律がまた古くて、整備新幹線区間は時速260キロ以上出すことが法律的に難しい。これが北海道新幹線の4時間の壁に相当する。こまちという新幹線を知っているだろうか。MAXに連結していたあれである。あれはミニ新幹線という規格らしい。在来線グレードで基軸幅を変えて新設する方式である。既存の在来線のエリアを使うので新たな用地買収もないので割と簡単にできる。ただこれは在来線グレードというのが肝でスピードが160キロに抑えられている。実はこの速度だけ考えると京成スカイライナーと大して変わらない速度になる。成田新幹線という構想があったらしいがあれが出来ていたら成田は羽田よりはるかに近かっただろう。

乗り物に乗るとその歴史も気になってくるから色々確かめてみるとよい。たまには公共交通機関での移動はいかがだろうか。

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