第17話川村学vs鬼8

鬼8は川村学を追いかけていたはずだった。


川村が振り返る。


「ちょっとぉ、、鬼の8番??ーーあなた、ステキな人ねぇ。ちょっとこっちにきて、少し付き合いなさいよ。私、あなたになら捕まってもいいのよ!」


もはや、鬼ごっこですらない。

川村は鬼ごっこと言う遊びの意味を理解していないようだ。


鬼ごっこの逆バージョンである。


「ちょっと8番ーー待ちなさいよぉぉーー。あなたに捕まえさせてあげるんだからぁぁ」


「ーーうわぁぁぁ。やめてくれー!!」


鬼が逃げていた。

川村学が追いかけている。


「だからぁ、待ちなさいってばぁ」


ーーオカマだ。

ーー俺、絶対狙われている。


鬼は危機感を感じながら、走って公園の外に出た。


アナウンスが流れる。


「鬼8番が公園から外に出た為、川村学も失格になります」


「なぁんだぁ、、そうなのぉぉ?ーーせーっかく捕まってあげようと思って、狙ってたのにぃぃ」


ーーとにかく気持ちが悪い。

ーー女みたいな語尾が。

ーーどーみても男なのに。


あー、、疲れた。

俺ホントは追いかける役のはずだったのに。

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