第23話、離婚届出しそびれる。

市役所へ行くバスのなかで

スカートのポケットで

スマホが震えた。

バスの中だから‥


「今バスだよ。」

とラインで送る。


「ゴメン今日行けなくなった。

人が来るんだ、

学生達も一緒だから。」´


 「恵さんもくるの?」

怪しい雰囲気を感じる。


「いや?‥来ないよ。ウン大丈夫!!

  来ないし‥」


    「ふう~ん、なんか

     怪しいなぁ‥。」


怪しいセンサーが働いて、

絶対来る、!と思った。


先生のマンションに行ってみた。



男の子の格好をして

バスから降りて、

バーゲンをやってた通りから

¥2000の、パーカーを

一枚購入。

下はジーンズを履いて

スニーカー!


髪の毛は丸めて帽子の中

メガネは100均!

怒りが増してきてビビってた

婚姻届がどーの

離婚届がどーのは頭から

ぶっ飛んだ!

た、確かめてヤル尻尾

掴んでヤル


何人かの学生が

マンション前に集合

していた。

しばらくすると先生と

助手席に乗った恵さんが

セダ〇から降りて

学生と合流キタキタキタ

ヤッパリいるじゃんクソッ


何人(10人は、いたと思う。)

美奈は、後ろにまわり様子を見る。


中には、やはり昼間みた、

彼の母親と家政婦さんらしき

人物がいた。

家政婦さんは彼の母親に

耳打ちすると

ニッコリと笑った。


学生も、そして変装した美奈も、

ゾロゾロと一郎太のマンション

へと進む!

彼の母親と家政婦さんが用意

したのか、もう食うだけ


予想通りの

焼き肉をご馳走になった。

此処までするつもりは

無かったが

帰れなくなった。

一郎太は母親と恵さんと

話込んでいる


「一郎太結婚の話だけど‥」

真面目そうに義母は一郎太に

話しかけた。


    「あ~その話?」

遂に来たかと掴んだ肉をパクリ

恵さんが甲斐甲斐しく世話を

していた。


美奈と食事する時は

一郎太が美奈にしてくれる事を

恵さんは一郎太にしてやってる。

一郎太も当然のように世話に

なっている。


『ほら、美奈焼けたぞ

野菜も食べないとナ』


『美味いか

美奈に食べさせたくて

某デパート迄買いに行ったんだ

いっぱい食べろ!!』


そんな一郎太の声は聞こえない。


当たり前の様に

一郎太はコップを抱え

慣れた仕草!!

恵さんはコレまた当たり前の

ようにコポコポコポと

ビールを注いでいる。


美奈はあの席には

呼ばれ無い。


いつもならマンゴージュースを

一郎太が美奈に注いでくれる。


彼の母親は恵さんを

チラ見しながらボソッと呟く。


「来週 

お父さんの取引先の娘さん

とのお見合いちゃんと、

出なさい 。 」


先生のお母さんは

又チラチラと恵さんをみて

一郎太に問いかけた。

「気になってたけどそちらの

お嬢さんは、どなた!?」


ほら来たとばかりに一郎太が

答えようとする時

恵が割って入った。


「あ‥彼女はね、僕の

「あ、お、お母様私は彼と

お付き合いしています。」


それを聞いた義母と連れの

女性は


「本当なの?一郎太。」

と超ビックリしたように叫んだ!

学生達も注━━━目!!

一瞬、怯んだ一郎太は

「え!!ああーそ、そ、

だから見合いは

 しないよ。な、なあ、恵。」


お母様は怪しみながらも


「いいわ、でもお見合いは、

出てもらうから、

お父様の、顔は立ててもらいます。

 恵さんも2時間位は

 我慢して頂戴‼

いいわね。」


     「は、はい。」


美奈の耳には電話越のように

恵さんの明るい声が聞こえた。


そんな様子をジロジロと

眺める美奈に、

「お前誰?」

と学生達が聞いてくる。

  

 「え? 俺?新しく入った

山田ですウッス。

  先輩飲んで飲んで。

( ꒪Д꒪)ヤバ…」


開いたコップに ボコボコボコ

泡を上手くのせながら冷えたビール

をつぐ!!

なんとか誤魔化さなきゃ


山田こと美奈はうかつだった、

みんな腹一杯になったら

ガツガツ食っていたのが

喋りだした事に気づいた。


彼の母親が来てなかったら皆、

緊張感も無かったろうし

美奈の事を気にする人も

いたかも知れない。


しかし今学生達は酒のせいか

緊張も薄く無くなりつつある。


相変わらず先生と恵さんは、

隣でくっっいて、はぁー

座ってるし、個々にいても

意味ない気がした。


ソロリとマンションをぬけ出し。

今日は皆、多分オールだろう。


先生のお母様は、先程、車の運転手

さんに電話されていた。

「帰るから、車を回して。」


マンションのエントランスから出

ようとした美奈の近くにあの有名車

べン○が止まった。

一郎太の母親を乗せる

車だと直感でわかった。


『メチャクチャお金モッティ~

じゃん。』


かなりヤバくね。

どうしょう。

離婚届け…どうする?


トボトボと歩いていたらライン


《ヤッホー美奈元気?》

直ぐ電話にきりかえた。

相変わらず元気印のリナの声は

しょぼくれた心をいやしてくれた。

         

 「ア!オひさ~リナどしたぁ」

自分も少し元気が戻ってきた気がした。


《今研修で本社にきたの。》


〈マジ、〉


《明日夜あえない?明日研修終わり

だから、明後日は帰るんだぁ!!》

「リナ、明日東京駅前で

 待つてて、4時で大丈夫。」


《OK, OK4時ダネ~ 》


      


そうリナは、高校の大親友、

優しくて思いやりがあって、

信頼できる。

二人でいると良く男の子から

声かけられ二人で走って

逃げたり


男の子達とお茶して、


男の子が二人で

トイレに立ったときナプキンに

自分の分のお金を巻いて

皿で隠して

置いて逃げたりした。

食い逃げと思わせて食い逃げ

じゃない。

若いオトコの子にはそんな事

ばかりして遊んでいた。


男の子がトイレに一緒に

立つのは


「どっちにする?の相談だ!」 


きゃきゃきゃ笑いながら男を

バカにしてた気がする。


後で追いかけられ、アブナイ事も

あったけど楽しかった。


お互い理想は曲げられない。

お互い、フアザコン!

若いオトコにはトキメカ無い


リナ、は父親がいない生活で

美奈は、父親かどうかわからない

状態(当時は、真剣になやんだ。)


気が合って、

カッコイいオジサン

見つけては写メみせっこして、

なのに、オジサンには声

かけれない純情娘だった。



一郎太にラインを送る。


美奈

「明日友達来るから

来なくて大丈夫だよ。」

どっかで見たようなLINE


         一郎太

   「わかった。楽しんで、」


『だけかよ。』


頭の中には、さっき並んで座ってた

二人がリフレイン!

恵さんと宜しくやってるのかも...





楽しんでと送ったが美奈の

友達がくる?だから

「来なくていい❓」

怪しくないか?

一郎太は美奈の送って来た

ラインに・・・違和感




      NAXT Day



眠れぬ夜を過ごすかと思いきや

美奈は爆睡していた。



先生と恵さんは、キレてなかった‥

マジで。Д`少しだけ気落ちする。


その確信を知った後でも

バイト疲れは有り難いのかも。

美奈は、悩みながらも、グッスリ

眠れた。


 離婚は決定!!    

    

       

       










       

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