これぞ正統派新伝奇といった趣で、情緒満載でとても面白かったです。
なぜ主人公が死ねなくなっているのか、非常に気になります。今後の展開があれば読んでみたいです。

企画者です。この企画にご参加いただき誠にありがとうございます。ここから添削を始めますが、中には受け入れがたいものもあるかもしれません。ご了承ください。なお、これはあくまでも「一人の意見」なので、参考になさっても、なさらなくても結構です。

文章がとても透明感があり素敵です。主人公の心情がひしひしとこちらに伝わります。僕の感性なのか、この小説の文章は「冷たい」感じがします。ですがその冷たさがとても作品にマッチしています。ですが、主人公が話数ごとに変わる（？）せいもあってか、なかなか語り手を掴みにくいと感じました。

キャラの描写ですが、とても人間らしさが出ていて良かったです。二話目の事故死する描写が、淡白ながらも滑らかに進行していくのがなんとも言えない不気味さが出ていて良かったです。そして会話内容に冬を前面に押し出すような冷たさを感じました。

情景描写は、冬の寒さがよく分かるものになっていて、靴裏のゴムを心配している所がとても寒い地域にいるのだとすぐ分かるような文章になっていて、とても良かったです。〇話目の蛾の描写も中々でした。

総評　いいものを見させてもらいました。主観となってしまいますが、初見時に読むと主人公が変わっているところが少し分かりにくいと感じましたが、それ以外はとても素晴らしいです。特に情景描写が優れていて、寒い地域に住んでいない私でも氷点下並みの寒さを文章越しに感じることができました。
私からは以上です。ここまで読んでいただきありがとうございます。

『空の境界』は原作を読んだことがないのですが(アニメしかみていない)、この雰囲気はとても好きなものでした。続きもぜひ読みたいです(*´ω｀*)