016  オーブサーチ

*>>ナユカ視点



 その後しばらくユキに色々教えてもらった。



 カスタムバトルは観客なしにできたり時間無制限にできるらしく私は何度もユキ相手に色んな弾幕を放つ。ただやはりこれだけだと限度がある。それに結局RBGで基本の空中戦が出来ないのでショップで買わなかったのがやまれる。




 そうして数時間、さすがに疲れたので一旦バトルを中断して闘技場のロビーで合流する。相変わらずロビーは人が多くついでに広大でユキを見つけるのに時間がかかった。…というか私が見つけるよりも先にユキが私を見つけてくれた。


 1人はさみしいので助かる。



「これからどうするの?」


「ん〜。じゃ、スキル集めに行くよ〜?」



 なるほど…。スキル集め。やった!とにかく今は手数が足りない。ここで集められるのはすごく助かる。


「スキル集めって具体的にどうやって集めるの?適当にそこら辺を散歩しててもいいのかな?」


 「う〜ん、それでもゲットできるんだけど〜。今回は違う方法で探すよ〜」


 あ、散策さんさく以外にも方法があるんだね。ここら辺も知らないからほんとにユキがいてよかった。


「その名もオーブ サーチ システム!!これを使うことでなんと、欲しいスキルが見つかる〜…かも!!」


「ほうほうほう!!」



「それでいまからナユカが欲しいスキルを取りに行くよ〜」


 欲しいスキルの位置が分かっちゃうなら全然楽で良かったー!ならもちろん!〔飛行〕優先だね!


「ちなみに欲しいスキルって言ったけど、正確には欲しいジャンルのスキルだから少し違うのも来る時があるよ〜」


 ありゃ?



「〔飛行〕欲しいけど違うのが来たりするのか…」


「そうね〜。んじゃナユカ、オーブサーチって念じてみてよ〜!!」



 念じるだけでいいの…?んーーー。オーブサーチっと。


「おぉー。なんか出たよ?」


「それがサーチ画面ね〜。オーブサーチはメニューからでも行けるから」


 ほいほい。で…。なんかいろいろ出てきたわけだけども。なになに?ジャンル選択?レア度選択?を選べばいいのね。


「レア度はあんまし今回は関係ないから空白でいいよ〜」


 あら、そうなの?じゃあジャンル選択のみだね!んで〜、それはもちろん〔飛行〕系スキルだ!


 ジャンル選択もしたので次へのところをタップする。すると今度は、場所選択…。と条件を選択する画面が出てきた。


「ねぇねぇユキ?」


「なあに〜?」



「場所選択とか条件はどうすればいいの?」


「場所選択は現在地って打ったら1番近いオーブを表示してくれるよ〜。あと条件は〜、ナユカまだ飛べたり海の中には入れないでしょ〜?だから地上のみとか条件をつけてあげるといいよ〜」



「確かに空中にオーブがあったら困るね」


「私のおすすめは屋内のみだね〜」



「じゃあそれで!」


 屋内のみだと外から見られることが少ないから他のオーブを探している人の標的になりにくいらしい。


 他の人とは争いたくはないけど、よく競走途中ででくわして、そのままバトルになるのは日常茶飯事との事だ。



「押した?」


「うん!」



「それじゃあ始めようか!!まあ、15分に1回だから何分か待たされるだろうけどね〜」



 お互い、準備はできたようなので私は決定を押した。






『サーチ開始まで:約2分』






「お!運いいね〜!早い方だよ〜」


「いいねいいね。ワクワクしてきた!」



「早い者勝ちだからね〜。サーチ始まったら走って行くよ〜?」


「あいあいさー!」




『サーチ開始まで:約1分』





 「屋内にプレイヤーが居たらやっつけちゃっていいからね〜?通路とかだとせまくて飛行系スキルも使ってないはずだから、さっきの私とのバトルと、同じように攻撃すればまず大丈夫〜」



「なんか、少し緊張する…」



 ユキとの練習を除けば、これが初バトルになるかもしれない。そう考えると緊張してきた。私、しっかり戦えるかな?



「大丈夫だって〜!わたしもついてるし、もし先に誰かに取られてもまた挑戦すればいいんだよ〜。それに屋内のみの条件はある程度プレイヤーの数を絞れてるはずだからね〜。わざわざ飛行できないとこに来るのは作業効率悪いし〜」


「うん。よし!頑張るぞー!!」



「そうそう!!その意気だよ〜!」


 そうしている間に、時間はその時をむかえる。




『5秒前…3…2…1…サーチスタート』



「それじゃあ、スキル集めに〜?」



「「GO〜〜!!」」

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