010  プレバトル

*>>ナユカ視点



 場所は再び戻ってきたよ。闘技場。そして集まる視線たち…

 みんなさっきのユキのバトル見てたからかな?なんか前より多いような気がする…

 居ずらい…


 今から私はユキにいろいろと実践じっせんしながらスキルについて教えてもらう。

 ただいざ実践するにもそこら辺で呑気のんきに練習する訳にも行かず、そもそも外だとほかのプレイヤーにおそわれるかもしれない。そうユキが教えてくれた。


 このゲーム…、闘技場以外でもPvPできるんだ…

 ちなみに闘技場以外で倒されるといくらか所持金を取られたり素材を取られたりするらしい。あとランキングも動くみたいだ。


 あ、でも私、明らかに初心者だし、初期装備だからさすがに襲われないかも。旨みがない気がする…。所持金ないし。



 しばらくしてやっと闘技場内部にやってきた。それまで視線に耐えた私…グッジョブ!!

 それでまたコンソールの前にやってくる。ユキが色々操作しているのを横から眺める。


「ナユカも横にあるコンソールで今度はバトルのボタンを押してね!」


 オーケイ、バトルね。さっきは下の観戦のボタンを押した。今度は1個上のバトルのらんを押す。


「押せた〜?それじゃあ今度は下の方にあるカスタムバトルを押してね!」


 はいはい。決闘、フリーバトル…あ、あった。カスタムバトル。これだね。


「ルームは私が開くからナユカは参加を押してね!」


 ほいほい。


「そこに私の名前ない?」


 あるある。ぽちり。



「んじゃいくよ〜」


 次の瞬間、私の視界がブラックアウトしたかと思うとすぐに視界が開ける。

 そこはさっきユキがアツキ選手とバトルした場所だった。まあ、観客がいなかったり、さっきより観客席が少ないので少し違って小さく見えるけど。


「ナユカ〜まずはレクチャーするから〜。始めるね〜」


「は〜い!」


 

 少し距離があるからいつもより言ってることが間延びして聞こえる。

 そうしてすぐに視界上部にホログラムが浮かび上がった。なになに?



ーーーー



ユキVSナユカ


ランキング

(以下略)


ルール設定


カスタムバトル

ランク変動なし

闘技場

入場制限:フレンドのみ

制限時間なし

制限距離なし

行動制限「飛行系スキル」「近接武器の所持」の不可。


HP全損なし

即時回復

勝利条件なし

敗北条件なし



ーーーー



 うむ。何となくわかったかな。少しづつ慣れていかないとね。


《 バトル開始まで残り10秒です。シールドを展開します。スキルオープン》


「この10秒間バリアがられるよ〜!その間に今は出来ないだろうけど〜、能力アップ系のスキルとか装備変換とか武器とか色々準備してね〜」


「は〜い!」



《3…2…》


 カウントダウンが進みユキと私のバトルが始まる。



《…1…スタート》



 でもまだレクチャーしてもらわないとバトルも出来ないのでそのまま2人ともかまえたりはしない。



「ここまではいいかな〜?」



 気づけばユキはすぐ近くにいた!びっくりしたよ!と、とりあえず!そんなことは顔に出さないように、至って冷静をよそおって返答しておいた。


 とりあえずちょうどいいので気になったことを質問してみる。


「さっきのユキのバトルで、なんで相手の選手は1個づつバフ?を使っていたのに、ユキは一瞬で見た目とか、キラキラした衣装に変わったの?」


「フフ…。あぁごめん。えーと?なぜ一瞬で変わったかだっけ?あれもスキルなんだけどね〜。少し特殊で私の場合は〔台詞〕ってスキルだよ〜。これを使うとある程度のスキルをどのようにとか、いつどこに〜とか、予めセットしておけるんだよ。私の場合キーワードは【私と一緒に踊りましょう】だね」


 うんうん。確かにユキはバトル中 踊っているみたいだった。綺麗だったなぁ…



「それって、実況の人が「技」って言ってたやつ?」


「そうそう、そういったスキルを一括りに「技」って呼んでるね〜」



「ふーん」


「んじゃ、そろそろ…。実際に魔法。使って見ようか!」



 待ってました〜!!

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