EC:165 幼く見えた心は。「今」を守る為に。
*>>三人称視点
この日。地球は突如。全機能を停止した。
AIによって管理していた全てのシステム。
エネルギー生産。
交通網。
商業施設や工場。
家庭機能に
全てをAIによる管理で
今日この日地球は文字通り停止したのだった。
*>>ナユカ視点
「じゃあ今、家や建物の中にいた人達は外に出られなくなってるんだね?」
『最近のハウスはほとんどがAIによる制御がです。その電源が落ちている以上、扉などは開かないかと。窓も同じくロックがかかっている可能性が高いです』
ほんとにまずいじゃん…。最近の窓ってアホみたいに硬いからハンマーとかでも割れるかどうか…。タックルしても割れないんだよ?
『確認が取れました。今回のこの騒動は全てマザーから攻撃が行われています』
さっきから言ってるマザー…ってなんだっけ?私どっかで聞いたことあるんだけど…
「はい?なんでマザー?マザーってRBGの統括管理AIだよね?」
あ!なんや少し前の健康診断でそんな名前聞いた気がする!
『解析したところ。現在のRBG
「なるほどな。ならそのAIが地球全体のAIに命令する権限を持っていてもおかしくないのか」
『持っていた可能性が高いです。なお、マザー本来の意思は現在機能してないと思われます』
「それはなぜだい?マザーが
マザーから攻撃。でもそこにマザーの意思ではない…どーゆーこっちゃ?
『RBG内にて、先んじてゲームシステムがダウンしました。その時にその他の子機の判断の元。救援要請が飛ばされています。もしマザーが自らの意思で地球を攻撃するなら、まず間違いなくその子機から支配下に置くはずです。ですがそれを途中放棄してことを起こしたことを考えると、外部からの何らかの攻撃で意思を封じられ、メインシステムを乗っ取られた可能性の方が高くなります。マザー程の高性能AIが、子機から先に情報を
「なるほど。その線が濃厚か…。だとすると…」
『攻撃相手はあまりAIに詳しくなく。この星を乗っ取る気のある人物となります。そして先日の件を総合すると』
「「ソレ」が動き出したか…。もしかしてとは思っていたが、もうこの星に工作兵が送り込まれていた可能性が高いな」
私はパパとナビィが一体何を話しているのかさっぱりなんだけど…?
「現状、どうにかできる方法はあるか?」
『…。あるにはあります…。…ですが姫様や雪様を危険に
…
「…一応聞こうか」
え?私とユキが危険ってどゆこと?さっきから専門的な言葉が多いし、パパとナビィだけで会話が進んでいくから全く追いつけていけない。
『現状を打開するには、マザーを捕獲し制御権をこちら側に戻す必要があります。しかし、世界中何億とあるAIの中から現実世界での捜索はほぼ不可能です。そこで今までの姫様経由で獲得したデータを、逆算でRBGのシステムをこちらで再構築します』
「できるのか?」
『21世代機。舐めないでください』
「さすがだ」
『そこにRBG内でのステータスを持っている人物。すなわち、姫様とユキ様を送り込み。RBGのゲーム内からマザーを探し出しアクセスを開始。マザーの操作権限をこちらに奪取します。そうすることで地球への攻撃を止めることが可能です』
「…」
お?おう?
『しかし、現在ゲーム内では不明なERRORが多数出現していることが予測されます。また、再構築した際に、「ソレ」にその事実が通達され、姫様とユキ様は何かしらの妨害に会うことが予測されます』
「那由花とゆきのアバターを保護することは可能か?」
『可能です。しかし、ゲーム内のシステムを構築している関係上、ゲーム内でのルールには逆らえません。つまりMPやその他の
「那由花やゆきは、その場合…肉体的、精神的に危険はないか?」
『ないです。アバターが死んでしまっても問題なくログアウトさせることができるでしょう。しかし、姫様とユキ様のアバター情報が向こう側に漏れます。その場合、姫様がガーデンプラントの姫だということが「ソレ」に知られてしまうでしょう…』
…
「行くよ」
「那由花…?何を言って…」
「私が行く」
「話を聞いていたのか?もしゲーム内で死んだら、ナユカの素性が敵にバレる。本格的に命の危険だって訪れるようになるんだ」
「でも、他に方法があるの?」
「でもな…」
「無いなら早く動かないと手遅れになる。どっちみちこのまま統括AIが動かないと死人が出る。後のことより今のことを考えないと、しかもこれは私達が巻いた種…だよね?…責任は取らないと」
「それは那由花には関係ないだろう?」
「またそうやって私をここに置いていくの?」
その言葉にパパは数歩後退りながら視線を
「俺たちは那由花のことを思って…」
「なら、私もパパ達と居たい。生まれだとか、戦争だとか、全部受け止めて。それでも私はパパとママのそばに居たい」
分からない。
「な、那由花ッ!!」
「私はどんな血筋でも、どんなに人と違う力があったとしても、パパとママの娘なのは変わらないから。私もパパ達と戦いたい。まだ見た事ないけどおばあちゃんやママの故郷を見てみたい。一花さんにも会ってみたい。私はもう、
分からない。
でも、ママの故郷が襲われてて…私たちの日常も奪われるくらいなら。
私達以外ではどうにもならないレベルにまで
私は!!
…
自分の過去。それは鮮明に覚えてる。恐怖とまるで極寒のように冷たい空気。唯一あったのは手のひらから伝わる熱だけ。
あの時、ゆきが私から離れ1人で敵に立ち向かったあの時。私は何も出来ずにただ
その手からその温もりが離れていくのに。怖くて前すら見えずに、金縛りのように動かない体。あの時はゆきも私も無事だったけど…。次がそうとは限らない。
それがもしも次に同じようなことが起きて、パパやママが私から離れていくようなことがあったら…。私はもう…
その温もりから離れないと決めた。
たぶん、その「次」が「今」だ。
私はもう、守られるだけなのは嫌なんだっ!
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