025 1人でオーブを求めて
*>>ナユカ視点
さて、今私は1人でRBGを起動している。夕食までの1時間ちょっとの時間、少しでもオーブでも集められたらいいなと思っている。
正直…、1人は怖い。それに寂しい。ユキがいない孤独で指が即座にログアウトボタンを押してしまいそうな程に…
でも、変わるって決めたんだから…、これくらい、1人で乗り
私は、1人で。今日、今から、初めて外に出る。
せっかくのゲームなら、楽しまなきゃね?
さて、これから何をするのかと言うと、サーチしている時、ユキと一緒に走っている時にも他のオーブを発見していた。目的は飛行系スキルなので2人ともスルーしていたのだが…
やっぱり他のスキルも集めておくことに
「ん…」
気がつくとそこは、このゲームを起動してすぐに1度来たことがある。何も無い部屋のような空間だった。そして女性がたっている。
『おかえりなさいませ』
「どーもー」
なんて返せばいいんだろうね、こういう時。
『ログイン場所はいかがなさいますか?』
あ、こうやってログイン場所の選択をするのね。てっきりパネル操作かなにかだと思ってたわ。
「現在地で」
『かしこまりました。行ってらっしゃいませ』
そうしてすぐに私の視界はブラックアウトしていき…
自分の部屋で目覚めた。ほんとにここが現実と言われても違和感はほとんどない。あるとすれば…
「ナビィ」
…
まあ、そりゃー返事はないわな。
さて、あまり夕食までの時間もないしさっさと適当にオーブ集めを始めちゃおう。
自分の部屋から出て廊下を進んでいく。玄関まではそこまで遠くない。すぐにたどり着いた。
そういえば、自分の部屋などは自由に行き来できているが他の人の家などには許可なしには入ることはできないらしい。後で知ったのだが家の内装などまでは再現されず、入れるけど
これらは、建物が個人のものの場合適応される。駅や、商業施設なんかはそのまま現実と変わりなく見えるらしい。
「さて、適当に走ろうか!!」
オーブ集めと言ってもサーチと違い目的地がない。好きな所に行ってもいいし、何もしなくてもたまに見つかるとユキが言っていた。
「うーん、まあそんなにすぐには見つからないかな?…いや、あったわ」
私が見つけたのはビル3階くらいの場所にあるオーブだ。以前の私では取る事はできなかっただろう。だがしかし!私も成長しているのだ!!…今日始めたばかりだけど。
「よし!!〔ジャンプ〕!!」
と言いながらスキルを発動。
「うん!!いい感じ…。空飛べたら必要ないけど」
オーブをゲットすることができた私は早速どのスキルが取れたのか確認をした。
《スキル・赤 を獲得しました》
赤…?あか…?Red…?
なんじゃそりゃ。
色ってなんに使うんだろう…。あ、魔弾の色を変えられるとか?
今は魔弾を飛ばすと基本的に白色の弾がでるが、属性を付けた魔弾はそれっぽい色になる。火はオレンジ…、というか燃えてるだけか。水も現物が飛んできてるね。ユキが使う氷弾も氷が飛んでるからそう見えるだけか。
「ま、試してみるのが1番早いかな?てことでホイ」
ポン!!
おおー。赤いわ。真っ赤だね。
他の色とか集めてみようかな?そしたら色々できそうな気がしてきた!そうと決まればもっとオーブ集めないとね!
また走り抜けたらなにか見つかるでしょ!!
〜10分後〜
うん。無い!!ええい
〜20分後〜
「おっじゃまっしまーす。廃墟だから誰もいないんだけどねー」
〜30分後〜
「あった!!」
あったよあった!!走りまくった
「では早速。今回のオーブも白ね」
《スキル・火を獲得しました》
うんうん。被っちゃったかー。仕方ない。あ、所持金増えるのはありがたい…
次行きましょー!!
そうして順調に探索している。なかなかオーブは見つからない。というか私が大きな通りや闘技場周辺は避けて散策してるからなんだけど…。今ってどこら辺にいるんだろ?〔地図〕とか欲しいな。
…あれ窓の向こうに見えるのオーブじゃない?あれ?
やっぱりオーブだー!!ラッキー!
ただ、現在地が大問題だ。適当に散策してたので…ここ8階かな?なんか集合住宅みたいな場所なんだけど。その私のいるマンションと別のマンションの間に浮いているオーブ…。あれ取れるのかな?飛べないけど。結構高さあるけど大丈夫かな?
窓から向こうのマンションの窓まで〔ジャンプ〕で行けばなんとかなるかな?向こうの窓は何とかして割って入ろうか…
よし…やろう!!女は
うんうん、目の前にあるのに取らないのはなんか損した気分になるし。
まずは、こっちの窓は開けといてそこに片足を乗っけておく。そこから何メートルくらいかな10メートルないかなー?を〔ジャンプ〕で飛んで。目の前のオーブをキャッチ…。まあ、たぶん体のどこかに当たれば獲得できるはず…。で、その後すぐに窓ガラスにタックルでもなんでもして割って入ろう。
よし完璧。
じゃあ行きますか。とりあえず飛ぶ時に叫ばないとね。
せーのー!
「アイッ!!キャンッ!フラーーィッ!!」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます