023 健康診断と「ナビィ」
「よし。間に合った!!」
『間に合って無いですよ。姫』
うげっ。マジで?
『まったく、普段から余裕を持って行動するように言っているではありませんか』
自分的には間に合ってるつもりだったんだけど…。そもそも廊下が長いのがいけない。なんでこんなに住んでる所が大きいのか。確かにパパはすごい人でお金持ちなのはわかるけどさ?
もう少し小さくてもよかった思うんだ。
『聞いてますか?』
「はい!聞いてます!反省しております!!」
『まったくもう、じゃあそろそろ
「はーい」
ちなみに今、会話しているのはこの家の管理AI。「ナビィ」っていう料理、掃除、洗濯といった家事から家の警備や
『それでは始めていきます。動かないで下さいね』
パスッ!
「うっ…」
『痛いですか?痛くないはずですが』
「痛くはないけど
うん。痛くはないんだけど採血の時の血を吸われてる感覚は慣れないの。
『我慢してください』
ホイホイ。
ピッ
『はい。終わりました』
「で、なにか異常あった?」
だいたい1週間に1回私はこの健診をしている。大体いつも何も異常は無いからいいのだけれども。
『はい』
え?あったの?
「何が異常だったの?」
『脳の使用率がいつもより高いです。高すぎます』
ふむ…。え?ダメなの?
「それがどうして異常なの?」
『いま、現在。姫は疲れていませんか?』
疲れ…。精神的に疲れてる?…え?ゲームして脳が疲れてるとか?
「体は疲れてないね。さっきまで私、ゆきと最近流行りだって言うゲームをしてたんだよ。だからそれじゃない?」
『ゲームですか。もしかしてその
あ、ゆきからもらった腕輪…。名前聞いてなかったかな?まあ、よく分からないけどゲームを起動するのに必要なデバイス外し忘れてた。服着替える時焦ってたからかな?
「これはそのゲームをするためのデバイスね」
『少しリンクしてもいいでしょうか?』
ん?なんで?まあ…、いいけど。
「いいよ」
なにか気になることでもあったかな?まあ、私がゲームなんてほとんどしたことないもんね。
『リンクを開始致します』
……
『データを取得しています』
…
『ウイルス有無の確認』
…
『確認しました。安全です』
…
『今後のゲームのプレイ内容と管理AI「ナビィ」メインシステムとのデータを
…
『Reality barrage gamers管理
…
『
…
『データ取得中』
…
『データを取得しました』
…
『常時データ接続権限を取得しました』
…
『タスクを終了。オールグリーン』
「終わった?」
なんか色々やってたみたいだけど…。私のプライベートはどこにいったのでしょうかね?勝手に色々してたけど。
『はい。これが脳の使用率上昇に関係していることがわかりました。しかし姫の体に害になるようなものございませんでした』
それは良かった。
…
「毎回思うんだけどさ?なんで姫って呼ぶの?」
『
ママのせいでしたか。
「普通にナユカでいいよ?」
『花恋様によりロックされています』
なんでやねーん。ママは何がしたいの?…いつものことか…。もう気にしたら負けだね。
『姫。ゲームは楽しいですか?』
「あれ?どうしたのいきなり。そんなこと聞くとは珍しい」
ちょっとびっくりかな?普段ナビィがなにか私にこんなこと聞くことなんて
「まあまあ、今後に期待って感じかな?」
『なら大丈夫ですね。しっかり遊んできてください。
あ、でもなにか体に異常を感じたらすぐに報告してください。いいですね?』
「うん。わかったよ」
さてと、健診も終わったし何しようかな?夕ご飯までは少し早いんだよねー。少し…。1人でRBGでもしていようかなー。
*
『
…
『通信回線の開設』
…
『完了』
…
『通信
…
『完了』
…
『通信を開始致します』
…
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます