継承編 第3話 兄の宿命
「………」
エクスバースは作業中、エクステラは不在で、未離は寝ている。そんな中、有間とミナはお互い気まずくなった。
「………その、あれだ。まず、お前はどういう思いでこの力を持ったんだ?」
有間はたどたどしく訊く。
「…そうだな。少なくとも私たちには余裕がなかった。アイツに託されたから受け取ったまでだ。こんな呪いのような物はいらない。」
「そうか。」
「ただ、呪いではないが、オレは兄としてアイツを守るつもりだ。」
「お前も兄なんだな。」
「まぁな。今はあいつの姿を借りているが。この話は今度な。」
「ははっ、楽しみにしてるよ。」
ミナが席を外した。有間は隣で眠る未離の顔を見て、決意を緩めた。
「兄として、できること…か。」
それは何なのか、一向に答えは出ない。少なくとも、今、俺に出来ることは彼女が笑えるようにふるまうしかない。
有間は改めて決意を固めた。
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