5ー23
10年目
俺たちRealは、9年前の2月14日にデビューした。
今日で、丸9年。
10年目の記念イヤーが始まる。
ハッキリ決定したスケジュールだと、
3月に1人1人撮影をして、5冊の写真集と今までの楽曲詞集をセットにした物を6月に発売する。
シングル曲を2月、5月、8月に出す。
2月発売は、レコーディングもとっくに終わっている。
そのシングル3曲も含めたオールラブソングのアルバム LOVESICKNESS2を9月に発売する。
ライブツアー前の9月に、俺と龍聖の2人で写真集の撮影をして、発売は年明け1月。
ライブツアーは、11月から年をまたいで5月までの間。
期間を長くとっている。34か所40公演。
そのツアー中の来年2月14日に丸10年記念で2枚組のベストアルバムを出す。
ツアーが終わった後の来年5月にライブツアーのDVDを発売する。
この大枠のスケジュールの間に、俺と悠弥のラジオ番組は毎週あるし、テレビ、ラジオ、雑誌、新聞などの取材、マスコミへの露出を増やすとのことだ。
俺は3月までに、ラブソングを13曲と言われている。
今、先行シングルで出す予定の3曲と、他に8曲はすでに出来ている。
だから、あと2曲、予備も入れて3曲作らなくちゃだな。
オールラブソング
9年前もだいぶ てこずった……
書いてるうちに、彼女への想いに押しつぶされそうになった……
書いてみて、初めてわかった自分の気持ちってゆうのもあって、どれだけ彼女のことが好きなのか、大切なのかって思い知った。
だけど、どれだけ想っていようと、再び彼女を抱きしめることは2度とないと言うことも確信してしまった。
未来に繋がる希望みたいなモノは何もない。
どんよりと暗くなっていく気持ちを、どうにか奮いたたせて、ホンの小さな望みを灯して書いた。
9年経ってみて、やっぱり彼女と再会することもなかったし。
他の素敵な出逢いが訪れたりもしなかったし。
彼女のことを考えないようにしていただけで、全然忘れられてないし。
忘れたくないし。
だけど、彼女は俺のことなんて、何にも気にもとめてないんだろうな……って思うと、ちょっと悔しくて苦しくて……
って、そんな気持ちを正直に書くことにした。
カッコつけてもしょうがないから、どうせ俺は女々しい男ですよ!って開き直って書いた。
実際俺は、モテるし、カッコイイって言われるし、売れてるし、なのに、なんでかな?欲しいモノは手に入らないなんてな……
神様はイジワルだな。
Realって、Realのkeigoって、結構 人気のハズなんだけど、彼女は俺のこと知らないのかな?
知ってるけど、どうでもいい過去の男がいつまでも騒いでるなって思ってるのかな……
はぁ……
会いたいな……
こんな14年も忘れられずにいるなんて、思ってもみなかった。
デビューして、芸能人や業界の人にいっぱい誘われた。
俺は、簡単に遊べそうって思われるタイプなんだろう。
今までテレビや雑誌で見ていたような、有名な女優さんや、可愛いアイドル。
誘われても、受け流していた。
気持ちが向く人は現れなかった。
テレビ局の通路で、声をかけられ、二言三言 会話をしてただけのアイドルと写真を撮られ、
《Real keigo アイドルと熱愛!!》
って、週刊誌に載ったのは呆れた。
そうゆうでっち上げってあるんだなって。
テレビ局の中で とは……
コンサートの、MCやラジオでもネタにしちゃったけど。
後々、聞いた話だと、そのアイドルが自作自演で週刊誌にリークしたネタだったらしい。
俺のことが好きで、俺と付き合ってるって、週刊誌に載せて、既成事実化したかったみたいな?
そんなことしてなんの意味があるのか、まったく理解不能だし、その子になんの興味もない。
ってゆうか、逆に嫌われるって思わないのかな?
実際、本気でスクープを狙って、俺に張り付いていたライターの人には、仕事してるだけで、女っ気まったくなくて、大丈夫?って、心配されるくらい。
女遊びは、もう十分にしてきたからいいかな。
って、まだまだ枯れてるわけでもないし、マジでボーイズラブになったわけでもない。
ただ、仕事が恋人って、マジであるんだな。
仕事が楽しくて、忙しくて、それだけで充実した毎日だった。
もしも、昔に戻ってやり直せるのなら……
なんて、考えたって、無意味だけど、もしも戻れるのなら、彼女と電話で初めて話した 最後の、あの時。
彼女に別れを告げられた時に、
「じゃあな!」
じゃなくて、別の言葉を言いたい。
「もう会わないことに決めたなんて、勝手に決めんなよ!
俺にはおまえが必要なんだよ!大好きなんだ!
お願いだから、俺のそばにいてくれよ!」
って……
最高にカッコ悪いけど、それでも言いたい。
そう言ってみても、アハハって笑われて、
「じゃ~ね!!」
って言われるだけかもしれない。
そして、何も変わらないのかもしれないけど。
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