第42話 わたし
私とは、果たしてこんなに面倒な人間だっただろうか。
今日は大切な家族とかけがえのない楽しい時間を過ごすことができた。幸せを感じた。
なのに帰宅して楽しい時間が終わった後に不安を感じる。
具体的に何か対象があるわけではない。ただし物事にはいつか終わりが来る。それがこの楽しい幸せな時間にも等しく存在することがただ怖い。
そんなこと悩んでも仕方ないとわかっている。理屈を知っていても心が受け止めきれるかは別問題で、考えないようにするしかないと言われたって私にはどうしようもないのだ。だって理解していても、そう思ってしまうことに変化がある訳では無い。
わたしは、こんなに面倒な人間だっただろうか。
わたしを診なければいけない担当医師に申し訳なさを感じる。ごめんなさい。難儀な性格でごめんなさい。
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