第95話【新たな参戦組】黒巫女召喚士と暴食之悪魔 ㉔
ベルゼブブが強く成ってから攻撃したら吹き飛ばされて回復されての繰り返して大したダメージは与えれて居ない状態が続いていた。
だが、その時間に変化が訪れた。
魔法士骸骨さんが使う魔法のように神々しい光が虚空から広がり中から人の集団が出て来る。
シスター服を来て、先頭を歩いているシスターさんは煌びやかで白と金色で構築された修道服、杖のような物を持っていた。
さらに左側にも同じような物が現れて中から騎士の集団が出て来た。
全員が白の金で構築された剣や槍、鎧や兜、先頭を歩く人は兜を被っておらず顔が見えていた。
金髪で琥珀色の瞳の男性だった。
続いて上にも現れる。他の2つを合わせたかのような大きさだった。
中からはドラゴンが出て来た。だけど、その上には人が乗っていた。
先頭の人のドラゴンは大きく白い龍だった。
「い、たいなにが、起こって?」
唖然、ベルゼブブと戦っている最中に余所見して固まってしまう予想外の自体。
見た目的にアンデッドの天敵そうだけど、魔法士骸骨さん達と戦わないよね?
「タロット様の命に従い参上致しました。修道女部隊、聖女、パナギアです」
「同じくタロット様の命により来た。
「同じく、
それぞれ自己紹介した後に武器をベルゼブブに向ける。
『我が信仰心を持って暴食を打つ!』
一斉に叫んで騎士達がベルゼブブに向かって集団で突撃しに行く。
「止まれっ!」
ランスロットさんの叫びによって止まる騎士達。
「貴様らに何が出来る?貴様ら有象無象程度ではタロット様の対に当たるベルゼブブに攻撃を加える事は愚か、肉壁にも成らないただの障害だ」
口わっる。
「貴様らは後ろに下がって支援魔法に徹しろ。ベルゼブブに対抗するには数じゃない質だ。あいつは小さいからな」
ランスロットさんはもしかしたら遠回しに無駄死にするなと言っているのかもしれない。
そして両手を組み、祈りを捧げるような体制になり魔法を唱える。
「我々もタロット様に祈りを送りましょう。さすれば我々に天の恵みをくださる事でしょう」
シスター集団も聖女含めて祈りを捧げる。
聖女さんだけは杖を掲げて何かを呟いている。
刹那、空が金色の雲に包まれた。
雲から光が盛れて雲が割れ、光が大きく広がる。
雲からゆっくりと降り立つように出て来たのは天秤を持った大きな天使だった。
「タロット様。我々に力を」
《美徳天使:タロットの恩恵を得ました》
《消費MP90パーセントカットを永久的に獲得しました》
《暴食特攻を得ました》
《悪魔特攻を得ました》
《ステータスが上昇します》
《暴食之悪魔戦終了後、タロットの恩恵は消えます》
90パーセントカット!それって【
天使パワーすげー。じゃないね。うん。
ベルゼブブに集中しよう。
「さて、行くぞ。ナチス」
「あいよ。俺以外は支援魔法を使っておくように」
『はっ!』
ドラゴンと共にベルゼブブに接近するナチス。
ベルゼブブはレーヴァテインを縦に一閃させて斬撃を飛ばすが軽々と躱し斬撃を心臓に向けて振るいダメージを与える。
ベルゼブブの顔がナチスさんに向いた瞬間にベルゼブブの目の前に移動したランスロットさんが両膝の心臓を切るように横に一閃する。
ランスロットさんはバックステップでベルゼブブから距離を取り、ベルゼブブの背後をドラゴンが蹴り、ひらりと正面に移動して膝を斬り、地面と並行に成るような上昇をして空中にすぐに離れる。
見事な連携プレイだった。
『虫けらが増えたところで!』
レーヴァテインを振るい斬撃を放つがランスロットさんが背中から盾を取り出して構えると斬撃を完全に防いだ。
レーヴァテインを振り終わった隙があるタイミングで私と剣士骸骨さんがベルゼブブに接近して、私はベルゼブブの右膝を、剣士骸骨さんは左膝を攻撃した。
「合わせてください」
「う、うむ。あまり状況は呑み込めて無いがタロット様がいらっしゃるしな。うん。うん」
『天なる恵みを 悪しき悪に対し 天罰を 神罰を 祓い祓い祓いて 今一度力を示したまえ【エンジェル・ブロック】』
ベルゼブブの周囲に複数の神々しい光の立方体が現れる。
ベルゼブブがレーヴァテインを私達に向かって振るい、黒紫の炎を放つが躱す。
急に現れたタロットの使徒的な人達の
さらにタロットの恩恵もあるようなのであれだけ速かったベルゼブブの動きも見える。躱せる。
無数にある光の立方体はその場で回転して、ベルゼブブに向かって一斉総射された。
ベルゼブブは結界によって身を守る。魔法の邪魔に成らないように私は下がるが剣士骸骨さんが攻めに行ったのでマナちゃんに回収して貰う。
理性が飛んでいるのかもしれない。
ベルゼブブを守る盾の結界に無数の光の立方体が衝突して、大きい衝突音、激しい衝撃波を生み出して辺りに散らばせる。
髪が揺れ目潰しもされる。
目を細めて前に腕を持って来て成る可く防いでベルゼブブを観察する。
ベルゼブブから1度目を離してしまっていたが、あの時はベルゼブブも使徒達を見ていた。
ビリビリと結界にヒビが入り、亀裂が広がって行く。
そして遂に、パリンと音を立てて砕けた。
無防備になったベルゼブブに向かって無数の立方体は命中する。
ダダダダダダと打撃音のような音を鳴らしながらベルゼブブに総攻撃する。
だが、制御は出来ないようでベルゼブブの弱点である心臓に当たる数は少ないのでHPの減りも悪い。
もしかしたら制御は出来るけどベルゼブブを逃がさない為に全方位から攻撃しているのかもしれない。
「なかなかに硬いですね。ですが、やはり悪魔、この程度ですか」
「パナギア、調子に乗るな。これもタロット様のお力あってだ。それに、大口を叩ける程にベルゼブブは弱って無いし、全盛期の力も戻ってないと言う。思い上がる事は許さんぞ」
「ランスロットったら。この程度で起こるなんて心の器が小さいですね」
「なんだと?」
「やりますか?」
「お二人さん、結局油断しているじゃねぇか」
『虫けらが』
光の立方体が無くなり、煙の中からベルゼブブが姿を表す。
ベルゼブブの体には無数の打撃痕のようなエフェクトがあった。
心臓は2つとも健在だ。
ベルゼブブは膝を地面に着けている事から膝を守っていた可能性がある。
あれだけの魔法を受けても耐えるベルゼブブが恐ろしい。正に悪魔。
師匠達が出て来る悪魔達の数を減らしているのにベルゼブブの強さが変わらない。それだけ悪魔が多いのかな?
『⋯⋯⋯⋯』
ベルゼブブは無言で空を見上げている。
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