第14話

 さて、今見ればフィールド移動の関係で水龍の鱗の小山が出来ていた。

 まぁ、俗に言うドロップアイテムなのだが、戦闘専用フィールドにおきっぱなしだと回収に困るからとの事で、現実世界に転送される。


 頑丈で青いその鱗は、そこら辺の鉱石よりも高度に優れ防護力長けている。らしい。


 さて、問題はそれで作った装備を誰が使うかだが、誰も使う者が居ないのが事実ですね。はい。

 まぁ、もちろん青と空は閼伽の関係で、装備着用不可? でも、コート来てスキル使ってたような?


「「閼伽による装備との関係性は、エンチャントとスキル固有スキルの引継ぎのみです」」


 はへー防護力関係ないんだ。

 着る意味なし!


 キツネさんと星座はそのままの姿で良いでしょう。

 いや、この姿が好きとかそんなんじゃなくて、強いし良いかなーって。


 売るか。

 でも、星座の糸に汎用性があるのであれば、色々できそう。


 もしくは、なんかスキルでも得られるんじゃないか?


「ねぇ、竜人君。この鱗でスキルって得られる?」

「そ、それは言えないですね」


「ふーん」

 なるほど、何かあるなこれ。

 ビームか斬撃かそのあたりかな?


「空ちゃん。閼伽使った後に鏡面鱗で効果を私に移動させてくれない?」

「はい。わかりました!」


「「特定のスキルにより、状態異常を付与されました。変形を受け付けました。変化なし」」


「はーい。ちょっと鱗触ってみようか」


 いやぁ、あの水龍が閼伽を持っていた事が引っかかって仕方ない。

 その閼伽が、何かしらの意味を持っているのであれば、こういう事なのでは?


 その触れた手に鱗が吸収された。

「「スキルを獲得されました。しかし、スキル「憑依」の効果により獲得できません。テイム生物に譲渡する事が可能です。スキル「水龍の鎧」の獲得機会がトリガーしました。譲渡する生物を選択してください」」


 ふーん。



「「えーえー聞こえますかぁ? 運営側の人間でーす! ただいまから、美味しいい美味しいイベントが無期間で始まります。そうです! PVPイベントです。プレイヤーVSプレイヤー。白熱した戦闘が楽しみです。私どもは天から観戦していますので、自由にやっちゃってください! フィールドは専用フィールド! 行きたいと思えば転送してくれます! 頑張ってください! あ、なおテイム生物の持ち込みは禁止でーす」」


「スキルの譲渡いったん待機」

「「受け付けました。完了しました」」


「イベントだって。 キツネさんとか星座どうします? あと青と空。まぁ単独なんですが」

「拠点作るのです」

「私もそうします。主様」

「青もそうする」

「空もそうする」


「え、レベリングでもいいんだよ?」


「だって、青。お母さんと生活する空間を整備したいです」

「同じくなのです」


「あ、了解です。じゃぁ無論、行ってくるよ」


「「テレポートを受け付けました」」



~白い空間~


 えぇ白すぎない? てか広くね?

 とりま。


「スキル「憑依」使用。数は永続ダメージ結界サイコキネシスような物。スキル「罌粟」を二度使用。20秒後もう一度使用。その後スレイヤーワイトの状態異常回復を使用」


「「完了しました。状態異常「罌粟」を取得しました」」



「あっちにレべ1の奴がいるぞぉ!! 叩けぇ!!」


 痛ったぁ!


 なんか、遠いはずなのに斧が飛んできた。

「コンバットアックス?」


 なんかいっぱい飛んでくるし。


「「HPが下限まで達しました。流血ダメージです」」


「状態異常「浮遊改」使用、周囲の生物全てを対象に発動。一か所に集め自身の目の前に置く」


「「処理中です。完了しました」」


「人魂が所持数上限まで達したら教えて」


「「承知しました」」

「「緊急。銃弾による被弾を確認。被弾箇所の左足が応答しましせん。「状態異常回復弾丸」の効果で状態異常が全快しました。状態異常を付与する永続スキルが再度トリガーします。状態異常「下限解放(-50)」「浮遊」を取得しました。なお加攻撃者は検知できません。索敵範囲外です」」


 へ?


「HPが0になりました。昇天を開始します。狐火のスキル「碧眼」が発動しました。昇天を待機、HP全快。昇天を再度とトリガーします。エラー。HPの値が相応しくありません。キャンセルします」」


「スキル「服従」を使用。生物、青より「閼伽」を使用。スキル「憑依」使用。数は永続ダメージ結界サイコキネシスような物。スキル「罌粟」を二度使用。20秒後もう一度使用。その後スレイヤーワイトの状態異常回復を使用」


「「罌粟のクールタイム終了まで19秒」」


 液状化+で身体を気体化。

 周囲の生物の肺を経由し血液に侵入。

「服従」より、狐火所持の「水蒸気爆発」を使用。


「「28キルを確認」」

「「索敵範囲内に弾丸を確認しました。発砲箇所の暫定的な特定が完了しました」」


 状態異常、浮遊改より弾丸を停止。エラー弾丸の動作を停止できませんでした。液状化+より身体による超小型弾丸を生成。その後、浮遊改により目的地への加速を開始。標的を見つけしだいホーミングを開始。

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