二話 祝福とスキル

 えっと、次は祝福ギフトっていうやつか。なんか厨二って感じでカッコいいな。


 では。


=====================================

祝福


 女神が魂ある存在に授ける特別な力

=====================================


 おお! これはまたベタな!

 女神だって。女神。


 あ、でも、俺転生している筈なのに出会ってないんだが。まぁ、ネット小説にはそんな作品も幾つもあったし、気にしないことが吉だな。

 だって、俺が女神っていう存在に会っていないという事は、選ばれた存在でもなんでもないっていう事だからな。

 まぁ、いいんだけど。


 じゃあ、俺が祝福ギフトっていうやつを調べるか。


=====================================

雑食


 なんでも食べて消化できる。腐ったものだろうが、無機物だろうが食べられる。しかし、毒などに耐性があるわけではないので、無差別に色んなものを口に入れていると死んでしまう

=====================================

=====================================

前世の記憶


 魂に刻まれた前世の記憶を蘇らせる。また、記憶力が上がる。

=====================================


 ……なるほど、前世の記憶はいいとして、雑食ってあんまりいいものではないな。悪食とか、暴食とかはテンプレだが、雑食ってただの食性じゃねえか。

 それに、消化能力が高いが、吸収能力が高いとは言ってないしな。あと、毒とかに耐性があるわけではないって書いてあるから、鉱物とかを食べて、消化はできても、たぶん吸収できなかったり、できたとしても体内の成分バランスがおかしくなって死ぬんだろうな。


 結局、人間みたいに、他の生物よりも食える範囲が広いってだけだ。こんな物を女神から授かるっていうのもな。悲しい。

 

 まぁ、いい。


 俺はこんな事ではへこたれないし、前世だとそもそも恵まれた事など一つもなかったからな。うん、これくらいは当たり前だ。


 次はスキルだ。うん、これもテンプレである。


=====================================

スキル


 過去の経験などから、ある一定の行動を補助する魂の力

=====================================


 なるほど、技能みたいなものか。うん、たぶんそうだろう。

 ゲームとかの特別な力とは違うようだな。


 じゃあ、俺が持っているスキルを調べてみますか。


=====================================

舌伸ばし

 

 舌を伸ばすことを補助する。

=====================================

=====================================

熱視


 通常の視界とは別の熱を見る事を補助する。

=====================================

=====================================

張り付き


 張り付くことを補助する。

=====================================

=====================================

登攀


 壁や崖、天井を歩くことを補助する

=====================================

=====================================

尻尾再生

 

 欠損した尻尾を再生することを補助する。魔力を消費すると再生速度が早くなる

=====================================

=====================================

隠密


 動かないときに姿や魔力、気配を隠蔽することを補助する。

=====================================

=====================================

身大変化


 魔力を消費して身体を大きくしたり小さくすることを補助する。

=====================================

=====================================

不老


 魔素が身体全体を作り変え、肉体が老いないことを補助する。魔力の回復が早くなる。

=====================================


 ……大半のスキルはトカゲにとって当たり前の能力だな。


 “熱視”とか、“登攀”とかは凄い気がするけど、まぁ、めっちゃ凄いってわけじゃない。

 

 でも、“身体変化“と“不老”は凄いな。

 ああ、でも、これってペレグリーナーティオトカゲなら誰でも持っている力なんだろうな。だって種族の説明欄にそんなこと書いてあったし。


 ……あ、そういえば、“熱視”の説明を読んでて思ったけど、俺が今見ている視界って人間の時に見た視界と同じなんだよな。

 彩色の種類も大体同じだしさ。


 あ、でも、目線の高さは違う。

 

 今は森の中っぽいんだけど、ちょうど、草木の中に這っている視点だ。それにしても、俺の身体はそこまで小さくはないらしい。正確なものさしがないからハッキリとはいえないが、体長一メートル近くはあるのではないだろうか。


 まぁ、けど、これからどうしよう。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る