第4話 はじめてのスラム街の旅を終えた後、ロス郊外にて。
日本では「スラムダンク - あれから十日後」が出版された後、某国ではトランプ大統領が誕生する前、僕は某国ティフアナ市のスラム街を歩いていた……ビビりながら。番長連合もといカルテル連合と地元警察とのガチの銃撃戦があってからしばらく後のこと。街は割合静かだったが、緊張感はある。炎天下をボッチに歩く時、僕は何か歌う癖がある。その時の選曲は空手バカ一代……空手は未経験なのだが。
その後、書けば多少はネタになる諸々があった後、僕は某国サンディエゴ市への国境に向かった。両国国境は、合法不法含め世界でもっとも頻繁に人々が行きかうとのこと。当時はまだ入国審査が必須化されていなかったが、ヒスパニック系の方々向けの審査にはガチ屈強な州兵(たぶん)の立ち合いの下で行われており、彼の地の入国審査な人民解放軍に負けずに緊張感があった。
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夜のサンディエゴ滞在を終え、ロスで一泊して、空港に向かう。空港に向かうタクシーの運ちゃんは、サウジアラビアからの移民とのこと。サウジ生まれでもアッラーへの思いは様々なんだよといった風なことを彼は言ってくれた……のは、いいのだが、何か早口でいうなり、タクシーはいきなり空港に向かう高速を降り倉庫街に向かうのだった……何、またかよ。古ぼけた倉庫、去っていったタクシー運ちゃん。一人残されて、とりあえずタクシーから降りてみた僕。後ろから、低い音が響いてきた。 現れたのは、スラムダンクの花道より10センチ以上は背が高いであろうブラックの大男……とっさにバスケの話が浮かんだのは彼が、両手でタイヤをバズンバズンとドリブルしていたから。
僕の背には、逃げ足の速さが重要そうな時に使っていた肩掛けの麻袋。中にはパスポートとドルと替えの下着少々と小さなPC。これだけ持って逃げれば大丈夫セットだ。
その麻袋を指さし、彼は「カラテー」とにっこりとほほ笑んだ。
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彼は、タイヤ交換をしに来たのだった。タイヤ交換を終えた彼と世間話をしているとズフル(正午過ぎ)の
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後に当地のSF作家アンディ・ウィアー『アルテミス』で、月面基地生まれの
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