【71】 勝利
店・イルミネイトは全焼してしまった。
でも、それでも命があっただけ幸運と言えよう。運が悪ければ、みんな焼死していたかもしれない。
「……さて、バオとシャロウメンバーにどう罪を償わせるべきか」
メンバー全員、逃げられないようロープでキツく縛り上げた。しかも、今も尚総勢500名の即席連合が囲んでいる状況。逃亡は不可能。この勇猛果敢な者達を前に、バオは逃げる気も失くし、ただ意気消沈していた。
「カイト、あたしに任せて」
桜色の髪を
「こいつらは帝国に引き渡す。言うのが遅くなったけど、実は『シャロウ』は、帝国を裏切ったの。今は【共和国・ブルームーン】を拠点にしていると聞いたわ。だからね、シャロウに期待していた皇帝はご立腹よ。……ま、だから、あたしがセイフの街へ来たってのもあるんだけどね」
「そうだったのか。じゃ、ソレイユに任せるよ。いつもすまない」
「いいって事よ。あたしとあんたの仲じゃない」
「ありがとう」
「……っ! な、なに真面目に感謝してるのよ。調子狂うわね。もう、こっちが恥ずかしくなるじゃない……」
ソレイユのヤツ、顔を赤くしてど~したんだ?
まあいいか。
さて、それよりも――――
「みなさん~! ありがとう~!! おかげで助かりましたー!!!」
「「「「「おおおおおおおおおおおお~~~~~~!!!!!!」」」」」
俺が礼を述べると、みんな興奮し、勝利を祝った。
「こちらこそシャロウに復讐ができたー!」「今やシャロウは裏切者、当然の報いだ!」「カイト! 困ったときはお互い様だ!」「レベルをありがとう!」「あんたが希望だよ!」「またレベルを買ってくれー!」「俺はまたレベルを売らしてくれ」「帝国に栄光あれ!」「きゃー、カイトさん! あなたのファンになりましたぁ!」「また会おう!」「この素晴らしい出会いに感謝を!」「グッジョブ!」
そうして、みんな少しずつ解散していった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます