虐殺②

裏軽く肩を温めた卜部の記念すべき第一球はカーブである。しかもちゃんとコントロールできている。

2球目はスライダー。鋭く変化し、ツーストライク。この時点ではっきり言ってこのスライダーだけで左バッター限定なら高校野球児すら打ち取れるそんな球になっていた。

3球目はインコースに連続ときていきなりアウトコースにストレート(バックスピンがかかっている。変化量はこの時はまだ2100回転/1分。)打てると思ったのか打ちに行って捕ゴロ。

2人目のバッターに対しては初球様子見の他の彼が持っている変化球の中では普通のチェンジアップ。

打ち損じファーストゴロ。

3人目のバッターに対して初球アウトコースいっぱいのツーシーム。

二球目はシュート。(何気に彼のストレートのMAXより10キロ程速い。)なお140キロ。うん、化け物やん。

三球目はインコースの高め一杯から思いっきり落ちるフォークボールで締めくくった。

結果は30対0というあまりにもありえない差を叩き出しての主人公達の圧勝。

これはまだ後の伝説の始まりでしかなかった。

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