第91話メタルワーム




誠黒ダンジョンの3階層で、最後のメタル球体をリップが食らって終了していた。

散らばった魔石を従魔らは、一生懸命に食っている。


カードを多くドロップさせる為に、今回の俺は見学と決め込んでいたのでカードが多く手に入った。



メタルⅢカード93枚

上級ポーション3枚


他の狩場でドロップした29枚で合計122枚までに増えた。

この122枚で、東海道新幹線以外の路線車両も製作出来るだろう。


ここに来る前にコンビニによって、55個のインゴットをダンボール3箱に詰め込んで、宅配で送ったので量産体制に入っているだろう。

今回のインゴットを送れば、当分は請求されずにすむのか?

和也の事だ、宇宙計画を持ち出して来るかも知れない。


その時はその時に考えよう。


ここからは未体験ゾーンで、注意が必要。




あ!感じる。地面の底から何かが来る。


「気を付けろ。地面に何かが居るぞ!!」


アイが、膨らむ地面に向かって光線は放った。

土煙を撒き散らしながら現れたのは、口を大きく開けたメタルワームだった。

直径1メートルで土から出ている部分で5メートルを超えている。

このメタルワームは光る魔法陣を展開して、光線を防いでいる。


後方に回ったグフの風の刃Ⅲが、上半身をズタズタして終わったと思いきや、地面の振動は止まらない。


ツタが突如、地面に向かってエランドの槍を突き刺した。

すると地面からボンッと音がして、土煙と一緒にカードと魔石が飛び出した。

ツタはツルでその2つを掴むと、魔石を吸収している。


俺はカードが気になりだした。


「ツタ、カードをよこせ」


ササササッと寄って来て、カードを手渡してくる。

そのカードを受取って見た。


魔法陣の盾


魔法攻撃と物理攻撃を防ぐ


メタル系でなかったが、気になるカードだった。

従魔らが戦っている最中だが、これを習得しろと俺の勘が訴えている。

カードを握って念じた。すぐに脳内に閃いた。

これは支援スキルだった。それも5メートル内なら仲間にも使える物だった。


そしてその使う瞬間がやってきた。

アイの真下から、メタルワームが現れてアイを食う気だ。

アイは5メートル先の地面へ攻撃して気が付かない。


やばいと思った瞬間に、魔法陣の盾はアイの下に現れて、メタルワームの攻撃を防いだ。

凄いと俺自身が思った。これなら見ているだけで従魔らを守れる。

このまま見ていよう。



スライムの始と仁助らは、メタルワームに跳び付き、五郎が魔法陣の盾に防がれた。

他のスライムが消化して、メタルワームはもがき苦しんで地面に倒れた。


リップはかぶり付き食らいながら、剣を何度も斬り付けて切断。

そのままもぐもぐと食っている。


キーは雷撃を落とすが、メタルワームはアース効果で地面へ電流を流している。

そこにピーの火炎Ⅱが襲うが、魔法陣の盾で邪魔されている。

その魔法陣の盾を掻い潜るように、ライムの酸球が胴体に当たり、そのままへし折れてしまう。


アイとグフは協力し合いながら、1体1体を倒している。


四郎を食らう直前に、俺の魔法陣の盾が防いだ。

そのスキにスライムらが襲いメタルワームを消化してゆく。


最後にキーの火球Ⅱがメタルワームを仕留めて終了。


手にしたカードは生命力の実カード1枚とメタルⅡカード9枚。


生命力の実


VIT+10


早速、生命力の実カードを念じた。

沸きあがる生命力の鼓動に奮い立った。

VITに10ポイント加わっている。



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