★魔王の攻撃

「これが、勇者の気配か」


 燃え盛る森を突っ切り、前に進む。

 体の周りには水の魔法で防御をかけているので、熱さは感じなかった。焼け落ちてくる枝などは彼に届く前に水の防御膜で弾かれる。

 ユキトは火に包まれた森の中をゆっくりと歩いた。


「あそこか」


 3メートルほどの高さの氷の壁が見えて、妙な気配がそこから漂ってきていた。


「一気に片付けようか」


 ユキトは手の平を氷の壁に向けた。


「グレイトファイア!」


 螺旋状に伸びた炎の筋が一気に氷の壁を砕いた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る